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香港でアートを見る(前編)(2,259字)

2013/05/27 06:00 投稿

コメント:2

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香港とは何か?
それは、一言でいえば「テーマパークとしての都市」だ。いや、「都市をテーマパーク化した」というべきか。そこには、人間の快楽をとことんまで突き進めるという確固たるコンセプトがあった。

元来、都市としての役割は必ずしも「快楽」だけにはない。それ以外のさまざまな役割も担わされているはずである。しかしながら香港は、もちろん快楽以外の役割もあるけれども、それらは極力削ぎ落とされ、とにかく人がそこで楽しめるということを、どこまでも追求しているのである。その意味で、テーマパークそっくりなのだ。

香港がテーマパークとして力を入れているのは、何よりも景観だ。景観というより、高層ビル街である。高層ビル街というのが、それを見る人、あるいはそこを訪れる人に快楽をもたらす。彼らの脳内に、少なくない麻薬物質を分泌させるのである。

なぜ高層ビル街が人間に脳内麻薬を分泌させるのか?
それはおそらく、人間にとって「社会

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コメント

電車に乗って都市を形作るリソースを見ながら高層ビル群へ入っていくことで、都市の中心部へ向かうベクトルを視覚的に感じ、それ以外の方向を見る選択肢を減らしながらも確率の世界のグロスに触れているという感触が、人々に快楽を追求させるのでしょうか。

No.2 133ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海
(著者)

>>2
そうですね。
仰るように、「中央に向かう」という「ベクトル」が、快楽において最も大きな役割を果たしていると思います。
それはある種の巡礼でもあるのだと思います。

No.3 133ヶ月前
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