前回に続き、蔦文也を主人公とした5話完結のドラマの構成について書いていく。
第四話「手も足も出せなかった男」
星稜対箕島は、延長18回と二度の奇跡的な同点ホームランという劇的な内容の末、箕島がサヨナラ勝利した。そうして箕島は、なんとそのまま決勝戦まで勝ち進み、同じく勝ち上がった蔦の池田と当たるのだ。
この決勝戦も、なんの因縁かまた雨。そして蔦は、またしても指示をミスし、負けてしまう。そうして、三度目の雨中の敗戦を経験するのだ。
この試合に負けたことで、蔦はほとほと自分の指導力のなさ、特に采配の下手さ加減に嫌気が差す。
そうして再び監督を辞めようと決意するが、そこで一種の奇跡が起こる。池田の敗戦を見て意気に感じた徳島中学野球界の大スター、畠山準が入学してくるのだ。これで「5回の甲子園出場」は間違いなく、それどころか初の甲子園優勝も成し遂げられるかと思われた。
ところが、そこからなかなか勝てな
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1994:その27(1,641字)
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