日本の道は、明治維新直後の社会の近代化――特に馬車の普及や自動車の登場――に伴って整備され始めたが、昭和初期の不況で中断した。その中断は戦争もあって、そのまま戦後まで20年近く持ち越した。
おかげで終戦直後には、日本の道は丸々20年世界から時代遅れとなった。そのため、アメリカの指導を仰ぎながら整備していくことになるのだが、なにしろお金がなかったので最初は騙し騙しだった。それで、アメリカから「日本の道は最低だ」と厳しく罵られることになる。
では、そんな時代遅れも甚だしかった日本の道が、どこから持ち直していったのか?
それはやはり朝鮮戦争によって始まる高度経済成長期だ。日本全国で朝鮮戦争で使うための物資の生産が急激に増大した。そのため、それを運ぶための道も急速に整備する必要が出てきた。そのための資金は、朝鮮戦争特需が下支えした。そんなふうに、日本は朝鮮戦争を景気に、一気に道をリビルドしていった
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