生きるとは何か?:その11(1,679字)
今回は、「将棋的に生きる」ということを見ていきたい。
将棋というのは、そもそもは「一局」という単位に区分できる。その一局は、「一手」の積み重ねによって形成される。
そこでは、前述のようにこれから指す未来の一手が、過去の一手の価値を変えることもある。さらに、そこで変わった過去の手の価値が、さらにその先の一手によって再度変わったりする。
その意味で、一手の価値は死ぬまで決まらない。いや、死んでからも決まらない。死んだ後、後世の人々によって将棋の研究が進み、悪手かと思われていたその一手が実は偉大な一手だったと分かる――ということだってある。
その意味で、将棋の「勝敗」というのは、盤上の一手だけではなく、生まれる前からの将棋の歴史や、死んだ後の将棋界の方向性によっても決まる。つまり、全ては関連しているのだ。全てはつながっている。
森羅万象――取り分け時間は、全てつながっているのだが、それは一見する
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