本質的な「醜さ」というのは、実はその表層に現れる。というのも、まずそもそも、どんなものでも表層は基本的に美しいもので構成されているため、そこさえ磨けば、見た目の美しさだけは担保される。
ところが、そうやって表層の美しさを取り繕うことで、逆に取り繕いきれないものが顕在化する。それは「バランスの美」だ。教室のたとえで言うと、机や椅子の配置の美しさである。
教室において、表層の美しさを取り繕うと、机や椅子を美しいものばかりにすれば、たしかに表面的には美しく見える。しかしそれゆえ、配置のバランスが疎かになり、何らかの「醜さ」が顕在化してしまうのだ。そんなふうに、「バランスの悪さ」は、その対象が持つ「内面の醜さ(本質的な醜さ)」を表す。つまり本質が醜いと、表層のバランスがどうしたって悪くなってしまうのだ。
そのため、表層のバランスの善し悪しを見抜けるようになれれば、本質的な美しさを見分けることができ
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