ハックルベリーに会いに行く

これからの時代は全ての人に「アウトプット」が必要ではないだろうか(2,150字)

2018/10/05 06:00 投稿

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先日、中島聡さんのブログ記事を読んだ。

アウトプットに遠慮や忖度が必要ない理由

これに深い感銘を受けた。
記事の要旨は、「自分が本当に好きなものを見つけるためには、アウトプットをしてみるといい」というものだ。アウトプットをしていると、好きなことが見つかる――というのである。

その論旨については、中島さんの記事にあたっていただきたい。また、本も出されている。

中島聡 の 結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術


今回は、中島さんのこの記事にインスパイアされて考えた、ぼくが考える「アウトプットの有用性」について書いてみたい。

というのは、ぼく自身も過去に「自分が何を好きか」ということをアウトプットを手がかりに見つけたことがあるからだ。

ぼくは、『もしドラ』を書く以前は放送作家をしていたので、それなりにアウトプットをしていた。ただ、売れない放送作家だったので、アウトプットの総量はそれほど多いわけではなかった。また、そのアウトプットに対してフィードバックしてくれる人も限られていたから、そこまで多くの経験値を得られたわけではなかった。

ぼくがアウトプットによって大きく変わったのは、ブログを書き始めてからだ。2008年に、はてなダイアリーでブログを書き始めた。そのブログこそ「ハックルベリーに会いに行く」というタイトルで、このメルマガの前身だった。

ハックルベリーに会いに行く

このブログは、今はプライベートモードになっていて読めないが、ここに『もしドラ』の記事を書いたことによって、ぼくは『もしドラ』を出版するチャンスを得、人生が変わった。

ただそれ以前に、このブログを書くことで「世間」というものを知った。ブログからたくさんのフィードバックを得、「世間では何が受けるか」というのを勉強し、それによって「どうすれば記事がヒットするか」あるいは「本がヒットするにはどうすればいいか」ということを学んだのである。

さらにぼくは、中島さんが言うように「自分が何が好きか」ということも分かった。そこで端的に分かったのは、「自分は人に受けることが好きだ」ということだ。人に喜んでもらうことが好きだった。

だから、自分が面白いと思う記事を書くことでは全然満足できなくて、多くの人からたくさんの反響をもらえる記事を書きたいと思った。ぼくは、自分が好きなことにこだわりが強い人間だと思っていたが、意外にも他者から受けることの方が好きだということを知ったのだ。

おかげでこの時期、それまでなかったくらいに「受けるとは何か?」ということを勉強し、それについての技術を高めていった。そのことが、『もしドラ』の出版はもちろん、ヒットにもつながったのだ。

ぼくは、ブログを使ってアウトプットをすることにより、自分の好きなこと、したいことの方向性が定まり、それによってその道に迷うことなく突き進めた。それこそが、紛う事なきアウトプットの効果であり、アウトプットをしていて良かったなと思うところである。


そう考えると、ぼくの周囲でも「上手くいっている人」というのはアウトプットの量が豊富だ。そのためぼくは、近しい人にはアウトプットを増やすことを強烈におすすめしている。
例えば、ぼくの妻のよいこは今、YouTubeチャンネルを運営している。

よいこチャンネル

彼女も、このチャンネルを運営するようになって大きく変わった。
彼女も、自分が好きなこと以外はやりたくないと、彼女自身が思っていた。ところが、いざガジェットの紹介を始めたところ、大きな反響があった。再生数が伸びた。
そして再生数が伸びると、ガジェットのことが取り立てて好きなわけではなかったが、そこにやり甲斐を覚えた。以来、彼女はガジェットの紹介を中心にチャンネルを運営しはじめた。

彼女もやはり、自分が好きなことよりも、他者に喜んでもらうことの方が好きだった。そのことに気づけたから、前よりも積極的に、そして集中してガジェットの紹介に取り組めるようになった。すると、それが好循環を生み、再生数や登録者がどんどんと伸びていったのだ。

ぼくが運営している岩崎夏海クリエイター塾でも、アウトプットをたくさんしている人は、授業の内容をどんどんと吸収して、どんどんと人生を変えていっている。そういう人は、クリエイター塾の内容を面白く感じてくれるらしく、何回もリピートしてくれるようになっている。

岩崎夏海クリエイター塾

そんなふうに、アウトプットは自分の本当に好きなことに気づかせてくれ、人生を大きく変える力があると、ぼく自身の経験からも思った。だから、それは単にクリエイター志望の人だけではなく、これからの時代は誰もが必要とするのではないだろうか。

そのため、ぼくが経営する「源氏山楼」という会社では、社員全員が何らかのアウトプットを業務の一環とするようにした。今はまだ準備の段階だが、来年初めくらいから本格的にアウトプットしていくつもりだ。

それは、ビジネスを考えてのことでもあるが、それ以上に個人が成長していくことを大きな目的としている。今は、個人が成長しないとその個人によって構成される会社も上手くいかないと思うので、これからはあらゆる企業、あらゆるところでアウトプットが必須になるのではないだろうか。

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岩崎夏海

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