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シビライザーは、さらにもう一つの花弁に手をかけ、これも力任せに引き抜いた。台獣は再び咆哮し、それは木霊となって大山の麓一帯に響いた。
シビライザーは、さらにもう一つの花弁に手をかけようとした。ところが、そのときだった。台獣が突然、のけぞるようにして後ろ足で立ち上がった。それから、前足でぴょんぴょんと飛び跳ねながら、シビライザーを激しく揺さぶった。
そのため、シビライザーは暴れ馬に乗っているような格好となった。台獣の花弁を手綱にして必死にしがみつき、振り落とされないようにするのが精一杯だった。
そして、次の瞬間だった。台獣の背中の花の中から、出し抜けに歯茎のような触手が伸びてくると、シビライザーの足をとらえた。触手は、そのままシビライザーの足を花弁の中に引き込もうとした。
「あっ!」
この攻撃は予測していなかったのか、シビライザーは両足ごと絡め取られると、そのまま一気に花弁の
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