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教養論その35「自分を正しく認知するために役立った教養(前編)」(1,652字)

2016/04/28 06:00 投稿

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  • 教養論
ぼくが、「自分を正しく認知するために役立った教養」といってまず思いつくのは「絵画」である。それも西洋絵画だ。ぼくの家にはいくつかの画集があって、それを眺めることによって教養が育まれた。

特に、ヤン・ファン・エイクやレオナルド・ダ・ビンチ、ラファエロなど、いわゆるルネサンス期のデッサンがしっかりした画家の絵が参考になった。
なぜかというと、人間の脳というのは、目からの情報を受け取り過ぎないために、そもそもかなりの部分で遮断している。もし目からの情報全てを受け取ってしまうと、パンクして機能しなくなるからだ。

そうなると、例えば車の運転ができなくなる。人間が車の運転をするためには、目からの情報の大部分を遮断する必要があるのだ。
つまり、人間の脳はそもそも見ているものを正しく認識できないようになっている。しかし、そうなると正しく絵を描くことができないので、画家というのは後天的に脳の仕組みを修正する。そうし

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