悪い奴はヤれ。〜夢と血と硝煙とエメラルドの日々〜

コロンビア時代2<de sorte>

2015/04/06 13:12 投稿

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飛躍 後編

16c7b38c76791cc0fbb629fde76e739091167c50 ビバリーヒルズに限定し,隅から隅まで売り家を
 見て回った。半分は投資の目的で買おうと思った
 ので自分の好みより商品価値の高い物件を
 さがした。
 出来れば往年のハリウッドスターが好んで宿泊
 したビバリーヒルズのド真ん中に位置する、
 ビバリーヒルズ・ホテルに近いところが良かっ
 た。ホテルから二、三角ほど行ったキャノン通り
 沿いの白亜の邸宅に執着し何度かオファーを 
入れてみたがasking price(定価)通りの値段でなければ売らない感じであった。
四億円以上もする価格だからこちらも意地になって決して定価は指さなかった。そのうちに定価以上
のオファーがあって売れてしまった。
二ヶ月以上もさがしまわってやっと手に入れた物件には私も即こく定価通りのオファーを入れた。
新しく出た物件で何人ものバイヤーがオファーを入れていたからだ。
サンセット通りとアルパイン通りの角地でビバリーヒルズ・ホテルから二角めのベストロケイション
だ。敷地がなんと三千坪もあるビバリーヒルズでも最大級の広さであった。
その代わり家はかなり古くリフォームに一億円ちかくもかけた。夜間照明付きのテニスコートは
もとより二十五メートル長のプールが付いていた。不用であったがゲストハウス以外に十八室の
大きな部屋があった。トイレがなんと合計十四個所もあった。そこにほとんど一人で住んでいたので
あるから何をか言わんやである。
当然ながら倦怠感におそわれた。もうたまらないほどの孤独感である。五年後に売りに出したら
五億円ほどの値が付いた。ほぼ一億五千万円ほどの差益がでた。

コロンビアはボゴタからロスへ月一度ぐらいのわりで帰って来るのだが、時々マイアミから迂回
してニューヨークへ寄っていた。
 

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