今週のお題…………「巌流島・再始動に期待すること」
文◎谷川貞治(『巌流島』事務局・広報部長 )………………月曜日担当
さあ、今日から『巌流島チャンネル』公式ブログを毎日更新していきます。
12月の第1週のお題は「巌流島・再始動に期待すること」です。このお題に対し、格闘技マスコミの重鎮たち(ターザン山本、山口日昇、山田英司、田中正志)が日替わりで、個人的な見解を述べていきますので、ぜひご期待ください!
さて、その先陣を切り、月曜日の担当は、私・谷川貞治ですが、そもそも私は『巌流島』事務局の人間。そんな私が「期待すること」というのもおかしな話なので、私の場合はこの『巌流島』に対して、どういう思いで取り組んでいくのかについて、お話ししたいと思います。
私の場合、この『巌流島』を成功させる上で最も重要なことは、いかに過去を捨て切ることができるかだと思っています。K-1にPRIDE、その他いろんな総合格闘技の大会、大晦日イベント、中量級、モンスター路線など、本当にいろんなことをやりました。視聴率で紅白を超えたこともありますし、東京ドームを満員にしたこともあります。ラスベガスやパリ、オランダなど海外でも大会を成功させたし、毎年ゴールデンタイムで20本近くの放送をしていた頃もあります。そんなふうに、地上波テレビとともにそれなりに一時代を築いたと思ってはいますが、そんな私が過去の栄光を引きずっていては新しいものは生まれません。その意味で、過去の栄光にとらわられず、過去のいろんなしがらみを断ち切ってこそ、新しい第一歩が踏めると思っているのです。新しいものが作れなかったら、格闘技の復活なんてありえないでしょう。
大晦日、久しぶりにフジテレビで『RIZIN』という格闘技イベントをやることもあり、「将来的に合同興行をやったほうがいい」とか、「『RIZIN』に殴り込みのように参戦したほうがいい」というようなファンの意見を時々目にしますが、そもそも絡むつもりは全くありません。それは主催者の榊原(信行)さんと、いまだ仲が悪いとか、そういうことではなく、『巌流島』は他の一切の格闘技イベントと関わらず、全く新しいイメージを築くことこそ、今は大切だと思っているからです。
キックボクシングや総合格闘技のイベントをやる限り、ファンはK-1やPRIDEの一番いい時代を夢見るでしょう。おそらく、ファンが『RIZIN』に期待しているのも、PRIDEの再現だと思います。しかし、それは現実的に無理ですし、どうしてもあの時代と比較されてしまう。もはや夢のカードはやり尽くしているし、新しいスターを育てるにはメディアの環境も変わりすぎ、時間もかかるはずです。そもそも競技として成熟する一方で、ファンにも飽きられているかもしれない時代。本当に何をやったらいいのか、袋小路に入ってしまうほど難しいのです。その意味で、K-1以降に海外を含めて、幾つもの新団体が誕生しましたが、ほとんどが何十億の負債を抱えて、消滅しているのです。
イベンターとしては優秀なバラさんですが、格闘技のコンテンツ作りの方は、かなり苦労しているはず。それこそ、K-1やPRIDEの呪縛に囚われたら、どツボにハマってしまいます。我々以上にファンが呪縛に囚われたら、それを満足させるものを提供するのはホント、至難のワザです。
そんなところに身を置くより、『巌流島』では全く新しいコンセプト作りと、アプローチをしていくべきだと考えています。K-1やPRIDEは格闘技界にとって、大きな歴史であり、経験でしたが、これを乗り越えることによって何が求められているのか? もう一度根本から見直すべきだと考えています。それこそ、K-1やPRIDEが誕生した時のように、道なき道を切り開いていく精神が今は必要。私はそうやって、過去の栄光を捨て去ることが、本当の反省に繋がると思っているのです。今まで成功した「良い」と思っていた方法論も、全て「ダメなんじゃないか?」というところから、始めるようにしています。一度、死んだつもりで。
でも、一度それなりに成功した人間が過去を捨てきることも、なかなかできないものです。だから、転落した人間はなかなか浮上しない。それは、私にとっても、とてもやりがいのある挑戦だと思っています。
文◎谷川貞治(『巌流島』事務局・広報部長 )………………月曜日担当
さあ、今日から『巌流島チャンネル』公式ブログを毎日更新していきます。
12月の第1週のお題は「巌流島・再始動に期待すること」です。このお題に対し、格闘技マスコミの重鎮たち(ターザン山本、山口日昇、山田英司、田中正志)が日替わりで、個人的な見解を述べていきますので、ぜひご期待ください!
さて、その先陣を切り、月曜日の担当は、私・谷川貞治ですが、そもそも私は『巌流島』事務局の人間。そんな私が「期待すること」というのもおかしな話なので、私の場合はこの『巌流島』に対して、どういう思いで取り組んでいくのかについて、お話ししたいと思います。
私の場合、この『巌流島』を成功させる上で最も重要なことは、いかに過去を捨て切ることができるかだと思っています。K-1にPRIDE、その他いろんな総合格闘技の大会、大晦日イベント、中量級、モンスター路線など、本当にいろんなことをやりました。視聴率で紅白を超えたこともありますし、東京ドームを満員にしたこともあります。ラスベガスやパリ、オランダなど海外でも大会を成功させたし、毎年ゴールデンタイムで20本近くの放送をしていた頃もあります。そんなふうに、地上波テレビとともにそれなりに一時代を築いたと思ってはいますが、そんな私が過去の栄光を引きずっていては新しいものは生まれません。その意味で、過去の栄光にとらわられず、過去のいろんなしがらみを断ち切ってこそ、新しい第一歩が踏めると思っているのです。新しいものが作れなかったら、格闘技の復活なんてありえないでしょう。
大晦日、久しぶりにフジテレビで『RIZIN』という格闘技イベントをやることもあり、「将来的に合同興行をやったほうがいい」とか、「『RIZIN』に殴り込みのように参戦したほうがいい」というようなファンの意見を時々目にしますが、そもそも絡むつもりは全くありません。それは主催者の榊原(信行)さんと、いまだ仲が悪いとか、そういうことではなく、『巌流島』は他の一切の格闘技イベントと関わらず、全く新しいイメージを築くことこそ、今は大切だと思っているからです。
キックボクシングや総合格闘技のイベントをやる限り、ファンはK-1やPRIDEの一番いい時代を夢見るでしょう。おそらく、ファンが『RIZIN』に期待しているのも、PRIDEの再現だと思います。しかし、それは現実的に無理ですし、どうしてもあの時代と比較されてしまう。もはや夢のカードはやり尽くしているし、新しいスターを育てるにはメディアの環境も変わりすぎ、時間もかかるはずです。そもそも競技として成熟する一方で、ファンにも飽きられているかもしれない時代。本当に何をやったらいいのか、袋小路に入ってしまうほど難しいのです。その意味で、K-1以降に海外を含めて、幾つもの新団体が誕生しましたが、ほとんどが何十億の負債を抱えて、消滅しているのです。
イベンターとしては優秀なバラさんですが、格闘技のコンテンツ作りの方は、かなり苦労しているはず。それこそ、K-1やPRIDEの呪縛に囚われたら、どツボにハマってしまいます。我々以上にファンが呪縛に囚われたら、それを満足させるものを提供するのはホント、至難のワザです。
そんなところに身を置くより、『巌流島』では全く新しいコンセプト作りと、アプローチをしていくべきだと考えています。K-1やPRIDEは格闘技界にとって、大きな歴史であり、経験でしたが、これを乗り越えることによって何が求められているのか? もう一度根本から見直すべきだと考えています。それこそ、K-1やPRIDEが誕生した時のように、道なき道を切り開いていく精神が今は必要。私はそうやって、過去の栄光を捨て去ることが、本当の反省に繋がると思っているのです。今まで成功した「良い」と思っていた方法論も、全て「ダメなんじゃないか?」というところから、始めるようにしています。一度、死んだつもりで。
でも、一度それなりに成功した人間が過去を捨てきることも、なかなかできないものです。だから、転落した人間はなかなか浮上しない。それは、私にとっても、とてもやりがいのある挑戦だと思っています。
コメント
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(ID:1544843)
コラムや放送も良いのですが、試合というコンテンツも欲しいところです。