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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/05/05
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「プレゼンテーションの技法を教えてください」

 私が他人に本を勧めると、絶対に誰もそれを読んでくれないという現象が起こります。
 岡田先生の紹介する本の話を聞くと、全部読んでみたいと思うんです。
 何かを語るとき、人に紹介するときのプレゼンテーションの技法を教えてください

※この回答は2012/09/08に行われたSF読書会『ドラッガーよりハインラインを読め!』を文章起こししたものです。


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 “一箇所”しか説明しちゃダメなんですよ。
 『百億の昼と千億の夜』で言えば、冒頭部分のプラトン、ブッダ、キリストが出てくる場面が一番面白いんです。
 ここを重点的に語って、あとは、後半にある面白そうな部分をパンパンとやったら、聞いてる人が頭の中で勝手に想像しますよね?
 この「勝手に想像する部分」を作るんですよ。


■説明するときは1か所だけ、全部説明してはダメ

 たぶん、普通の人が説明するときって、”面白い部分”を喋っちゃうんですね。
 そうじゃなくて、面白い部分を想像させるんですよ。

 自分がしゃべるのは雌型、相手が想像するのが雄型。雄雌の型をくっつけるようなものです。
 一つ手前で止めるとか、風景だけを想像させて、それ以上は説明しないとか。

 『スターキング』という話だったら、語りたい部分はすごく単純。
 「会計士がニューヨークに帰って、星空を見たときにどう思ったか?」の瞬間。
 そこだけ説明してやれば、面白さがわかる人は読んでくれるだろう。

 なので、一点だけで説明した方が面白くなると思います。
 やっちゃいけないのが、全部説明することだったり、面白さそのものを言おうとすることだと思います。


【まとめ】
 何かを薦めるときは一箇所だけ説明して下さい。
 面白い部分を言うのでなく、人に面白い部分を想像させるようにしましょう。一番やってはいけないのは「全部説明すること」です。