━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/04/27
───────────────────────────────────
おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
───────────────────────────────────

「選挙のお手伝い」
アリス@男さん/26歳/ニート/必ず解決!ズバっと

 実家でFXや株をやりながらニートをやっていたのですが、おばあちゃんが心配して「社会勉強をしなさい」と言って、地元の県議会議員のところで選挙のお手伝いをすることになりました。
 会ってみると人の良さそうなカンジの人だったのですが、WEBサイトを見たら、エロ漫画の規制に積極的に関わったり、インターネットの規制を主張されたりしていて、かなり自分と意見が対立しそうな方でした。
 この先生に自分の意見を訴えたりして対話をこころみようと思うのです が、何かアドバイスを下さい。

───────────────────────────────────

 一般論で話しますと、エロ漫画の規制に積極的だったり、インターネットの規制を主張しているのは、その政治家の信念信条ではなくて、”支持母体”の問題だと思うんですね。


■政治家の政策は、支持母体による影響が大きい

 つまり、おばあちゃんが地元の県会議員のところで「選挙のお手伝いしなさい」って言うのは、地元のおばあちゃんとか主婦層にある程度支持母体があるってこと。

 主婦層に支持母体がある県会議員が、エロ漫画の規制をゆるめようとか、インターネットは規制しなくていいと言うはずがないじゃん。
 それは魚屋に行って「鶏肉売ってくれ!」みたいなもので、ちょっとお門違いじゃないの、と思います。

 じゃあ、支持母体を主婦層とかにしてる政治家と仕事するときに、自分の信念を言っちゃいけないのかというと、そんなことはない。
 あっちはあっちで事情があってやってるんじゃない。自分の支持母体の主婦の集まりとか、政治に関心もつ母親の会みたいなところから、
「先生、ネット規制してくださいよ~」 「先生、息子がスマホばっかりやって~」みたいなことガンガン聞かされる。
 だから「じゃあ、規制を考えるしかないか」って思ってる場合も多い。

 これから先はネット選挙の時代になりますから、若者層とかネットやってる層に反感を持たれない感じで、中間案みたいなのを一緒に考えてあげるのが落としどころじゃないでしょうか。


■「主婦層向けの政策」と「若者層向けの政策」

 まあ、完全にこちら側の味方とか、都合のいい意見を言うことはないと思うんですけど。
 言っちゃえば、県会議員レベルはそんなに権力があるわけではない。

 でも、アリスさんの「こういうふうにすべきだ!」という政治的信念のようなものを、ストレートにぶつけるのはよくない。
 その県会議員はいわゆる上司ですよね。
 選挙活動を手伝う人に自分の意見をぶつけて、へたに対立するのはよくない。

 それよりは、「主婦層向けの政策、若者層向けの政策という二枚腰のような政策を持った方がいいんじゃないでしょうか?」という形で言ってみてはどうでしょう?
 そっちのほうが現実的だね。


【まとめ】
 一般的に政策は、政治家の信念ではなく、支持母体の影響によるものが大きいです。自分の政治的信念を伝えるときは、「主婦層」「若者層」という立場を考えながらやってみましょう。