岡田斗司夫ゼミからのお知らせ

「47ローニン」

2013/12/10 06:00 投稿

コメント:37

  • タグ:
  • 登録タグはありません
  • タグ:
  • 登録タグはありません
---------------------------
『47RONIN』を見てモヤモヤしたこと
---------------------------

おはよう! 岡田斗司夫です。

ついに見ましたよ、『47RONIN』!

舞台は日本というより古代中国でした。

サムライはひとりも出てこず、アメフトチームみたいな価値観持ったガタイのいい東洋人が日本刀をぶら下げてウロウロしてました。

なぜかだれ一人、髷を結っていません。基本、全員がオールバックです。

徳川将軍は輿に乗って日本中をすぐに移動して、その場で軍事裁判をひらきます。

切腹は武士の自宅ではなく、オープンな庭で将軍が見てる前で披露します。

長崎の出島は江戸から徒歩三日ぐらいの距離で、「パイレーツ・オブ・カリビアン」まんまです。

・・・と以上のように、感想はもちろん「ひでー映画だったよ」に尽きました。

ところが、それのどこがどうひどかったのか考えると、あんがい説明が難しいです。

江戸時代の日本が、まるでアバターみたいな異世界(というより、ほとんど地球外の惑星)なのは、まぁご愛敬。

「忠臣蔵」のストーリーや設定を大胆に変えるのは、実はもともと「仮名手本忠臣蔵」の成立や上演のされ方から考えるとアリなんです。

「忠臣蔵」とは江戸時代においてすでに、原典や史実に忠実に作るモノでは無く、その時代時代の出来事・人物によってオーバーレイされるものでした。

なのでハリウッド版として、「ロード・オブ・ザ・リング」みたいな世界観でリメイクされるというのは、けっして間違いじゃ無いんですよね。

もちろん、作ってる方は悪気なし。

駄作を作ってやろうとか、手を抜いて金を儲けてやれとか、まったく考えていない。

じゃあ、なぜ僕は「ひでー映画だった」と感じるのか?

あえていうなら「こういうの、もうやめませんか?」って思ってるからです。

「やめませんか?」って問いかけている対象は、ハリウッドのプロデューサーでもあるし、出演する役者さんたちでもあるし、出資している日本の会社の偉いさんでもあります。

同時に、こういう「ヘンな日本観」を面白がることこそがセンスだ、と思ってる私たち自身にも問いかけてるつもりです。

『47RONIN』の日本って、間違ってる。

武士道や身分制度、江戸幕府という統治形態など、なにもかも「間違ってる」だけじゃなく「中国の亜流」として解釈されています。

米国も中国も日本も、その昔には身分制度がありました。

でも日本には奴隷制度はなかった。

この差がどうしても欧米の中途半端なインテリには理解できないんですよね。

上流階級や知的階層を形成するには、どうしても下層や奴隷の存在が不可欠だと思ってしまう。

たぶん、ギリシア哲学の悪影響だと思うんですけど。

なので、中世日本がどうしても理解できないハリウッド人たちは、誠意を込めて世界観を作ろうとしたら、どうしても古代中国になってしまう。

これ、現在の国際関係から考えてもマズいんじゃないでしょうか?

というわけで、岡田斗司夫の『47RONIN』感想でした。

 じゃあ、また明日。バイバイ!


----------------------------
岡田斗司夫のイベント情報を見逃していませんか?
----------------------------

「こんなイベントがあったなんて知らなかった!」という人が増えています。
関東圏限定ではありますが、岡田斗司夫のイベント告知情報が欲しい人のため、イベント情報専用のメールマガジンを用意しました。

イベントの開催が決まる度に、そのイベント情報のみがシンプルに届く
余計な情報が一切排除されたメルマガです。

関東圏で岡田斗司夫のイベントが何よりも好きな方は、是非ご登録ください。

---------------------------
岡田斗司夫のイベント案内
---------------------------

●1月26日(日)NHK文化センター梅田「男女の違いとすれ違い」
「男性の心理特質」を教える、初めての女性限定講座です。
詳細、申し込みは下記リンク先をご覧下さい。

●12月22日(日)15:00~大好評、岡田斗司夫の「悩みのるつぼ」セミナーin大阪

---------------------------
岡田斗司夫ゼミ
---------------------------

●12月23日(月祝)15:30〜ニコ生岡田斗司夫ゼミ年末SP

---------------------------
岡田斗司夫の書籍
---------------------------

●『風立ちぬ』を語る 宮崎駿とスタジオジブリ、その奇跡と未来(777円)
〜11月15日発売予定の最新刊
岡田斗司夫が作品、人物の両面から『風立ちぬ』を読み解き、宮崎駿とジブリの実像に迫ります。
さらに、『カリオストロの城』を題材にした技法解説、宮崎駿・吾朗親子の確執、『借りぐらしのアリエッティ』に込められたジブリスタッフの意図、引退騒動の真相分析も必読です。

---------------------------
岡田斗司夫の電子書籍
---------------------------

岡田斗司夫の電子書籍が いますぐスマホで読めます。
まずは【無料のキンドルアプリ】を ダウンロードしましょう。

iPhone

Android

●人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人 電子版(750円) 
人間の欲求を4タイプ(司令型、理想型、注目型、法則型)に分類。 
タイプ判定テスト付きで、タイプごとの傾向と対策を解説。 
自分や他人の「したいこと」がわかるから、人間関係がスムーズになり、人生の目的が見つけやすくなる、人間関係にお悩みの人は必読の一冊。 
http://go.otaking-ex.com/6OS2rR0S

●『風立ちぬ』を語る 宮崎駿とスタジオジブリ、その奇跡と未来(693円)

上記の電子書籍だけでなく 岡田斗司夫の過去の著作は【すべてクラウドシティで公開】しています。

---------------------------
【ネット】岡田斗司夫情報をフォローしよう!
---------------------------

1.公式ブログ「岡田斗司夫なう。」
最新情報や連載のバックナンバーまで毎日更新しています。
ここで紹介している映像は、一定期間後に 全文公開はやめて【ダイジェストのみ】になります。
以後は【クラウドシティ内のアーカイブ】で お楽しみください。

2.個人ブログ「岡田斗司夫の好きなコト」
岡田斗司夫の自作ミニチュアなど写真がいっぱいです。

3.facebookとTwitter

---------------------------
「FREEex」及び「クラウドシティ」のご案内
---------------------------

このメルマガは無料ですが 
さらに、みなさんのコミュニケーションと成長をサポートするため 
有料プラットフォームを2種類、用意しています。

-クラウドシティに入る(月額840円)
岡田斗司夫自身が主催し 参加するSNSです。
すべての映像やテキストデータが見放題!

参加者限定のオフ会や 映像配信や深夜チャットもあります。
毎日、岡田斗司夫が参加者より質問や相談を受け付け
答えるコーナーもあります。

-FREEexに入る(年間12万円、含むクラウドシティ参加費)
岡田斗司夫といっしょに「世界を変える」集団です。
いっしょに企画し、いっしょに本を書き、いっしょに放送することで、
OJTで岡田斗司夫の【発想法やビジネス術】を学べます。
参加したメンバーは できるかぎりのベンチャーサポートを受け、
自分の「マイクロビジネス」を立ち上げる 助力と助言を 受けることができます。


このメールは転載歓迎です。ただし、下記のメールマガジンが出所である旨、必ず、URLを明記してください。

よかったら、感想をTwitterで @toshiookadaまで教えてください。必ず見ています。


最後まで読んでくれて、ありがとうございました。
---------------------------
岡田斗司夫の毎日メルマガ~力尽きるまで
---------------------------
また明日!


───────────────────────────────────
■担当 : 美学のイクコ(FREEexメンバー)
■発行日 : 2013年12月10日(火)6:00
◆お便り投稿フォーム→ http://go.otaking-ex.com/b8gQ0HqI
URL : http://blog.freeex.jp/

ブロマガ会員ならもっと楽しめる!

  • 会員限定の新着記事が読み放題!※1
  • 動画や生放送などの追加コンテンツが見放題!※2
    • ※1、入会月以降の記事が対象になります。
    • ※2、チャンネルによって、見放題になるコンテンツは異なります。
岡田斗司夫ゼミからのお知らせ

岡田斗司夫ゼミからのお知らせ

岡田斗司夫

月額:¥550 (税込)

コメント

歴史といえば、ゲーム界では歴史モノってものすごく需要ありますよね~大手も東アジア、アメリカ、北欧と。
アニメを海外向けにメディアミックスする時代がきそう。



No.36 133ヶ月前

・・・前提からして「ファンタジー」だと思って観るわけで
そこを「あ、ここわかってねーなーw歴史の勉強しなおせwwwww」と思っちゃうのはどうなんだろうね
製作者目線だなんだと言うけど、まず前提から違うんじゃね?
まあ、中華っぽさが多分にあったのは擁護できないけどw
少なくとも、「ゲテモノに走りすぎる」日本の映画よりは面白かったかなー
日本人の方が日本を知っている分、こういったファンタジーになるとゲテモノになるよね

No.37 133ヶ月前

>>15
ほんとにそうだ。無粋な映画評だね。
日本人だってクロアチア人とチェコ人を区別せずに
「ガイジン」って言ったりするだろ?
中国だ韓国だ日本だという些細な差異に目くじら立ててたら
楽しめる映画も楽しめないと思う。
あちらでは東洋という別世界について共通認識がある
それだけわかってれば楽しめた映画なんじゃないかな。

No.38 133ヶ月前
コメントを書き込むにはログインしてください。

いまブロマガで人気の記事

岡田斗司夫ゼミ

岡田斗司夫ゼミ

月額
¥550  (税込)
このチャンネルの詳細