先週のゼミで、みなさんに『ぽんぽこ』に関する謎を数点提示しました。
・宮崎駿は、なぜ『ぽんぽこ』の完成試写会で泣いたのか?
「『ぽんぽこ』を制作中止にしないなら俺がジブリをやめる!」とまで言って『ぽんぽこ』の制作に大反対していたにもかかわらず、宮崎駿は試写会でぼろぼろ涙を流して泣いちゃったそうです。
それは一体なぜだったのでしょうか?
そんなことは予め予想がついたと思えますが、高畑監督は、”狸のキンタ×” を描くことにこだわりました。
そこには、当然、高畑監督らしい理由があったはずです。
高畑監督は、狸に関する伝説伝承をものすごく調べてから、この作品を作ったそうです。
そのあたりがヒントになりそうです。
『ぽんぽこ』の話全体が、凄い面白い落語を映像化しようとしているんだよ。
だから、落語家が声優として声を当ててたりもするし、全体のナレーションも落語家がやっているんだよね。
ちょっとマイナーな噺だから、知っている人はあんまりいないとは思うんですけどね。
すごく小さい妖怪や狸達がする阿波踊りから始まるんですよ。
このシーンは、平安室町から江戸時代までの狸伝承の正確な映像化になっています。
その正確さたるや、民俗学者がビックリするほどです。
そこに、なぜかジブリキャラで出てきます。
これはネットでも有名ですね。
『魔女宅』のキキ、『紅の豚』のポルコ、『トトロ』、『おもひでぽろぽろ』のタエコなど。
でも、「トトロ」は出るけど、「ネコバス」は出ません。
『おもひでぽろぽろ』のタエコは、本来飛ぶキャラじゃないけど、スーパーマンみたいに飛んでます。
『ぽんぽこ』は、自然破壊を批判するアニメのはずなのに、自然が美しく描かれていません。
もちろん、背景美術はそれなりに美しく描かれていますが、アニメ的な足しが全くなされていません。
たとえば、雲も流れていなければ、草露も垂れてないし、何かが光ったり、揺れたりも、動いたりもしません。
自然は描き割りのように止まっています。
もちろん、高畑さんはそれを意図してやっているわけです。
その意味を解説します。
それを一つ一つ、解説していこうと思います。
裏放送
01:03:32 裏放送開始
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