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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2019/03/22
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このフルシチョフというのは「アメリカ人が “ソ連の書記長” と言われた時に真っ先に頭に浮かんでくるような男」とか、「田舎者」とか、「したたかだ」と言われていた小男です。
その極秘ファイルには「アメリカの空軍力、特に爆撃機の能力にソ連はまったく敵わない」ということが正直に書いてありました。
だって「ソ連の飛行機は、数にしても、性能にしても、アメリカの空軍力と比べて10年の開きがある」みたいに書いてあったんですから。
ソ連にはアメリカに対抗できる原爆もなければ爆撃機もない。
これではアメリカに戦争を仕掛けられたら何一つ勝てる要素がないんです。
なので「ソ連もきっと、うちと同じような爆撃機を持っている」と思い込んでいる。
おまけに、機体番号も操作して、本当に造っていた以上の数字を刻印しました。
これ、本当なんですよ?
そうやって水増しされた飛行機が、赤の広場の上を何度も何度もブンブン飛んていたので、アメリカ人は「ソ連も爆撃機を持っている」と、見事に騙されてしまったんです。
先日のニコ生ゼミがロシア・ソ連 特集でした。
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では、ソ連はどうだったのか。
実は、ソ連はアメリカよりもさらに切迫してたんですよ。
最高指導者だったスターリンが死んだ後、マレンコフという後継者はすぐに失脚して、その後に書記長の座についたのがフルシチョフでした。
このフルシチョフというのは「アメリカ人が “ソ連の書記長” と言われた時に真っ先に頭に浮かんでくるような男」とか、「田舎者」とか、「したたかだ」と言われていた小男です。
彼が書記長になった時、ソ連のトップだけが見ることが許されるという極秘ファイルを見ちゃったんですね。
その極秘ファイルには「アメリカの空軍力、特に爆撃機の能力にソ連はまったく敵わない」ということが正直に書いてありました。
それを見たフルシチョフは、ものすごいショックを受けたそうです。
だって「ソ連の飛行機は、数にしても、性能にしても、アメリカの空軍力と比べて10年の開きがある」みたいに書いてあったんですから。
アメリカは原爆を積んだ爆撃機を毎日毎日ソ連の国境近くまで飛ばして来てるんですよ。
で、燃料がなくなったら空中給油したり、もしくは代わりの飛行機が飛んできたりしているんですね。
それに対してソ連の爆撃機というのは、空中給油なんかままならないどころか、その試作機すら出来てないような状態なんです。
ソ連にはアメリカに対抗できる原爆もなければ爆撃機もない。
これではアメリカに戦争を仕掛けられたら何一つ勝てる要素がないんです。
ただし、アメリカもアメリカで、ソ連の全貌がわからない。
なので「ソ連もきっと、うちと同じような爆撃機を持っている」と思い込んでいる。
フルシチョフは、アメリカにそういう妄想を信じ続けさせるために、軍事パレードのやり方を変えました。
モスクワで行う軍事パレードの際に、爆撃機がモスクワ上空を通るんですけど、とりあえず精一杯集めた爆撃機を一度飛ばして、見えなくなると、クルッとUターンして、こっそり元の位置に戻る。
そうやって、同じ飛行機を何度も何度も飛ばす様子を、カメラは絶対に動かさないようにして撮影したんですよね。
おまけに、機体番号も操作して、本当に造っていた以上の数字を刻印しました。
これ、本当なんですよ?
そうやって水増しされた飛行機が、赤の広場の上を何度も何度もブンブン飛んていたので、アメリカ人は「ソ連も爆撃機を持っている」と、見事に騙されてしまったんです。
その結果、1940年代後半のアメリカは、本当にソ連に攻め込まなかったんですよね。
しかし、フルシチョフとしても「こんな誤魔化しがいつまでも通じるわけがない」と思っていたわけです。
さて、そんな国家主席の不安を解消してくれる科学者が現れました。
その名は、セルゲイ・コロリョフです。
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