アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます! 今回のテーマはドラァグクイーンの息子を絶対に認めない父親ギャングレスラーです!


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「たとえ嘘でもいいから、父には私のことを誇りに思っていると言ってもらいたかった……」

こう語るのは女装した男性パフォーマー、いわゆるドラァグクイーンとして活動するワシントン・ハイツ(27歳)だ。2014年にドラァグクイーンの世界に飛び込んだ彼女は、アメリカ・ボルチモアで活動。2018年には「ボルチモア・ドラァグ・アワード」でベストホスト賞、ベストショー賞、そして最優秀ドラァグクイーンに選ばれるなどの活躍を見せる。ドラァグクイーン専業で生活できるほどの成功を果たした彼女ではあったが、唯一心残りなのは父親から勘当されていることだ。

「父とはもう2年以上も話をしていません。父のフェイスブックからも私の名前は消されました。それまでは、私と写っている写真に、『可愛い私の息子よ、愛してるよ』と書いてくれていたのに。なぜ父は私と話すのをやめたの?私の存在は恥なの?」


彼女の父親は、凶暴なギャングスタイルで、90年代のECWを暴れ回った黒人レスラー、ニュー・ジャックである。

ハードコア&バイオレンスを標榜し、荒くれ者が多かったECWの中にあって、まるで本物の黒人ギャングのような風貌だったニュー・ジャック。武器や凶器を使った試合を得意とし、その凶悪さでは他の追随を許さず、ECWの主要人物でもあるレジェンドレスラーだ。また、そのギャングさながらの暴力的なスタイルは、時として物議を醸し出すほどの事件となる。

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