興行における試合数の増加と手売りチケット、そのメリットとリスク■橋本宗洋
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3月17日のパンクラス・ディファ有明大会は、やたらと長く感じられた。
いや感じられたというか、実際に長かったのである。16:30開始の第二部は全13試合。終わったのは21:30すぎ。5時間興行だ。二部だけでもかなりのもんだが、第一部ではネオブラッド・トーナメントとパンクラスゲートの試合が計11試合行なわれてもいる。
しかも判定決着が多く、特に休憩明けの後半戦は6試合中3試合がドロー。こうなると体感時間はさらに長くなってしまうわけだ。試合数が多いというのは、まあ試合がハマればそんなに気にならないんだけど、ハマらないとかなり疲れる。そういうデメリットというか、リスクがある。
これはパンクラスに限らず、後楽園ホールやディファ有明で大会を開催する団体の多くに共通する傾向。後楽園の場合は昼興行と夜興行で別々に使用料金が発生し、時間的な制限があるが、それでも多いところは多い。これがディファになると丸一日借りることができるから、昼間から夜までガッツリ試合を組める。合計20試合を超えることも珍しくないのだ。
じゃあなぜ、主催者は試合数をたくさん組むのか。理由の一つは、もちろん選手数が多いから。ベテランにも若手にもチャンスを与え、健康的なランキング争いを実現するには、どうしても試合数を組まなきゃいけないということはある。
もう一つは集客だ。選手には、多かれ少なかれ友だちや職場の仲間がいて、そういう人たちが応援に来る。後援会がついている選手だっている。ジムでインストラクターをしている選手なら、ジムの会員さんだって来る。彼らが買う、いわゆる選手の手売りチケットが、券売ではかなり重要なのだ。
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