「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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 今回は、2020年02月18日(火)配信その1をお届けします。

 次回は、2020年3月31日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

2020/02/18配信のハイライト(その1)

  • 税理士大河内薫さんを迎えて
  • みずほシステム統合とメールアドレスの共通点とは
  • アメリカの大学の学費無償化策と保険政策
  • Coinhive事件と法曹界のITリテラシーについて

税理士大河内薫さんを迎えて

山路:今日はゲストをお呼びしております。税理士YouTuber、YouTuber税理士と言えばいいのかちょっとわからないですけど。

大河内:そうですね、YouTube盛り上がっちゃってますね。

山路:税理士の大河内薫さんに来て頂いております。

大河内:ありがとうございます。よろしくお願いします。

小飼:よろしくお願いします。

山路:この『お金のこと、何もわからないまま、フリーランスになっちゃいました』の。

大河内:いきなり宣伝していただけるという、なんて素敵な番組なんだ。これですね。

山路:本が大変よく売れてるという。

大河内:有り難いことで、マンガの税金の本なんですけども。

山路:題名が長すぎて一発で出ない。途中で切っちゃっていいですか? すみません。

大河内:アハハ、そうなんですよ、題名が長くて、フリーランス税本と界隈では言われてるんですけども。

小飼:だけどもラノベに慣れちゃったお陰で、あまり長く感じなかったな。

大河内:ああタイトルがですよね。

山路:そうですよね。

小飼:もともとノンフィクションのほうが本の題名って長めですし。

山路:それにしても、長いな。

大河内:長いんですよ。これ長いんですよ。僕も言えって言われたら詰まるかもしれない。

山路:あれ? すみません。

大河内:ぜんぜんいいですよ。後でいいです。なんかこの色とか感じを覚えて貰えれば、有り難いです。

山路:最近というか、来月には確定申告の締切も迫ってて。

大河内:いやもう来ますね。今年は3月16ですかね? 15日が日曜日なので。最悪の季節です。

山路:なんかコメントにも今あったんですけども、税理士さんって、今1番忙しい季節じゃないのかなという、いかがですか、地獄の。

大河内:忙しいと思いますけど、僕はもうちょっと遅いんですよね。もうちょっと、ここから資料が来てという感じの方が多いです。うちのクライアントは。

山路:けっこう、それキツくないですか。

大河内:キツいですよ。やっぱり3月15日までに資料を渡せば終わるんでしょう? 感があるんで。いやいや、それは無理でしょみたいな。

山路:アハハ。締切が16ですよね。

大河内:そうなんですよね。

山路:14日くらいに、領収証の束を送りつけてくるみたいな。

大河内:そうなると辛いですね。だから資料収集。この人はこれ、こういう性格だからとか、いろいろ考えながら資料収集するのがたぶん、僕は確定申告1番辛いんじゃないかなと思います。

山路:ああ。いやいや、じゃあちょっと税金の話に関しては、後半のほうで。いろいろ、私もこの機会に。

大河内:聞いて下さい。ぜんぜん聞いて下さい。

山路:ガンガン聞いて下さい。視聴者の皆さんも、確定申告これからしなきゃいけない方も多いでしょうし。是非いろいろコメントで出して下さい、ということで。最初はですね、まず時事ニュースのほうからなんですが。これはまあちょっと外せないかなというのが、もうコロナウィルスですよね。社会での影響が半端ないという、たとえば、でかい展示会なんかが軒並み。

小飼:そうね、僕も無関係でなくて。

山路:無関係でない?

小飼:来月京都でYAPCやるんですけども、それが流れるか流れないかという話で、今月末までに決めるという。

山路:ああYet Another Perl Conferences。

小飼:そう、京都なんですよ。3月の終わりだから、最初、この季節はもう京都、宿とれないから宿の確保だけは先にしておけよみたいな、散々脅されたけど。

山路:今、ガラガラなんじゃないかって。

大河内:確かに、ガラガラですよね、今ね。

小飼:うん、だからYAPCがあろうがなかろうが、行ってきますよ。

山路:アハハ、京都見物に?

小飼:そう、もったいないし。

山路:なるほどね。それは賢いやり方ですね。それにしてもたとえば、東京マラソンが一般参加中止になったりとか。

小飼:オリンピックもこの勢いで。

山路:アハハ

小飼:それ考えると、応援しちゃうよね。ここに来て、この手があったかという。

山路:でも私ね、東京オリンピックね、東京オリンピックとパラリンピックのチケットが凄い当たっちゃったんで、なんか(笑)

大河内:凄いですね。

山路:オリンピックが3枚、パラリンピックが4枚。

大河内:素晴らしい。

小飼:でもそれはもう買っちゃったの? コミットしちゃったの?

山路:もう購入しました。

小飼:でもマラソンは払い戻ししないんだよね。

山路:マラソンはないですね。オリンピックに関しては、たぶんなんかウィルスで中止とか、今の段階ではぜんぜん考えてなかったと思いますけどね。

大河内:でもワクチン出来上がるのって、1年半後とか言われているから、どういう状況かわかんないですからね、夏の時点で。

山路:しかしこれ、最初の段階ではけっこう致死率も低いし、そんな大したことないだろうというような意見もあったんですけども、何というか、どんどん影響が目に見えて世界的に大きくなって。昨日でしたか今日でしたか、Appleが売上高の下方修正をもう。

小飼:そうそう、下方修正というのか、とりあえずこの間の決算で出したガイダンスは、未達になる公算が大きいという。

山路:でもAppleなんてこの前最高益、出したんでしたっけ?

小飼:そうですね。

山路:相当いい業績出して、1月から3月はさらによくなるんじゃねえかみたいな。

小飼:3月にSE2が出るんじゃないかと言われていたのに。

山路:廉価版が出るという。

大河内:そうですね。

山路:しかしこれって、ここまでその世界的な経済に影響ありますけど、ここまで展示会を中止するとか。

小飼:でもGDPマイナスが、幸か不幸かCOVID-19のせいには出来ないですよね。時期がちょうどいい具合にズレてる。

山路:ああ国民GDPが軽減したというはなし。

大河内:これは日本政府の言い訳に使ってほしくないですよね。コロナ。

山路:月がズレてますからね。

大河内:これはもうウイルスあってもなくても減ですから、おそらく。

小飼:でも、どっちが怖いかといったら、インフルエンザのほうがずっと怖い病気のはずです。もう実績がありますからね。鉄板ですし、毎年何もなくても、コロナウイルス程度の人というのは、もうバタバタ死んでますので。

山路:アメリカですでに1万人くらいがもうなくなっているという。そう考えると、ここまで展示会とかっていうのは、中止して経済活動を抑えるべきだったのかどうかという判断。

大河内:難しいですよね。

小飼:そこだよね。たぶん、コロナウイルスを避けることによって、他の風邪とかも減っているんですよね。だから今年はもっと平年であれば、インフルエンザはもっとひどくなってる筈だったのに。

山路:ああ、そうですか。

大河内:そうか、そういうことも、それはありますよね。予防が皆、強くなっているから。

小飼:僕が罹患した頃が始まりで、だんだんひどくなっていって、もう2月3月の……。

山路:そうかそうか、去年中止になったんですよ、配信が1回。インフルエンザになって。

大河内:ああ、そうなんですね。

小飼:そうそう、前日診断が出て。でも確定診療は初めてだったんですよね。

大河内:ああ、そういうことですね。

小飼:だから今はインフルエンザに関しては、ヤバい病気ではあるんだけども、まず診断キットがある。抗ウィルス剤もある。十分体力があれば、若い人はあんまり死なない。

大河内:そうなんですよね。そういうことなんですよね。インフルエンザもコロナもそういうことですよね、結局。コロナはワクチンがないけど。

小飼:ワクチンがまだないけれども。

山路:これってたとえばAppleの売上の予想とかも、だいぶ低くなったり、リーマンショックみたいなことのきっかけになったりとかすることってありえるんですか。

大河内:いや、ありえますね。

小飼:ありえますね。というのか、今のところ見てて、コロナウイルスの1番ヤバいことは、病原体としてよりも、人の動きを止めちゃうっていうことが、それで経済活動が止まっちゃったりしてて、それによる犠牲者というのは、直接的なCOVID-19感染して、あれですよ、病気になったり。

山路:酷いかもしれない。

小飼:酷いかもしれない。

大河内:投資家のイギリスかな、どこかのアンケートで、もう1、2ヶ月前は今もう買い、0から100の数値で「買い」の90パーセントくらいの勢いだったんですけども、それがもう50を割ってる言ってますからね。株式投資に対して。

小飼:そうそう、そういうとこに対してしわ寄せが行くんですよ。蓄えのないところにしわ寄せが来るというのは、もうわかっているんで。

大河内:観光業、止まりましたからね、ほぼ。日本の観光業も今、完全にね。

山路:中国なんか、何千兆円単位の観光業に対する補助出したりとかもしてますよね、今。

大河内:いやあ、そうですよね。

小飼:この間、浅草の近くにちょっと用があったので行ったので、ついでに浅草寺のほうにも行ったんですよ、仲見世とかガラガラでしたからね。

大河内:そこ凄いですよね。そんな早いですね。

小飼:びっくりだ。

大河内:辛いですね。京都とかもやっぱり。

小飼:京都とかもスッカスカだろうな、でも1月後がそうかどうかというのはわかんないけども、もう桜がちょうどいい季節のはずなので。

山路:そうだ京都へ行こう! という気に、ちょっとなってきましたね。

大河内:もうね、確かに結局、感染る感染らんはね、インフルエンザよりは感染能力は低いわけだからまあ、キワキワで行く人はいますよね、これがチャンスだみたいな感じで。

山路:なんかコメントで「引きこもりだから怖くない」って言ってる人がいますけど、引きこもりの人ほど、普段人と接触してない人ほど、たまに外に出たりすると、より駄目なんじゃないかっていう気がして。これ気をつけたほうがいいですよ、真面目に。

小飼:アパートとか住んでいる人というのは、どうなんだろうな、ダイヤモンド・プリンセスの教訓というのは、空調にも感染が考えられるということと、たぶん従業員の人も罹患してて、そこがあれかもしれない、スプレッダーだとして、スーパーまでいっちゃうと失礼だね。働いちゃってるかもしれないというところで、でもダイヤモンド・プリンセスというのは、どうしてこうなったというのか、なんでこんな酷いことにというので、でも報道で、あれ? なんでこの人が出てこないというのが1つあって。

山路:この人?

小飼:うん。そうそう。

山路:誰?

小飼:ダイヤモンド・プリンセスのキャプテンは何をしていらっしゃるんでしょう?

山路:うーん、確かに。

小飼:船で1番偉いのは、キャプテンなんですよ。独裁者なんですよ。だからものすごく極論してしまうと、公の海の上では、この客は安全な航海のためにはヤバいというのは、その場で射殺して海に投げ入れるでも、罪に問われない。それくらい強いです。それくらい強い、だから横浜にずっと停まっているというのは、それはキャプテンがこうすればいいと言われたのか、自分で判断したのかわからないけど、でも兎にも角にも、キャプテンがこうしましょうということで、ああいう状態になってるんですよね。日本国政府ではないです。

山路:ああ、そういうことなんですね。

小飼:ああいう状態になっているというのは。

大河内:日本政府が何を言っても、キャプテンがこうだと言ったら出来る筈っていうことですよね。

小飼:少なくとも、着岸している状態では、公の海ほど勝手は出来ないんですけれども。

大河内:ああ、そうかそうか。

小飼:兎にも角にもイギリスは何をしているんだと。

山路:船籍がある。

小飼:そう、船籍がある。でもそれを言ったらけっこう、旅客船とかっていうのは、本当に経済がある国がやってたりしますけど、便宜性規制というのがいっぱいあるでしょう。パナマとか、そういったところというのは、何もしてくれないではなくて、何も出来ないですよね。だからそういった時には、キャプテンが決めるわけです。

山路:凄い責任を持った仕事なんですね。

小飼:そうなんですよ。そうなんですよ。

大河内:確かにその意思決定で、危険にさらされる可能性十分にありますからね。

小飼:だから珍しいほど出てこないなと。客船も普通に船なので、普通にといっちゃいけないですけども、事故で沈没したりもしますよね。その時には必ずキャプテンが何をしていたのかというのは、必ず問われますよね。

山路:ただクルーズ船とかの規模になってくると、船主の意向というのが、相当デカくなってくるんじゃないかとは、ビジネス的に。

小飼:でもこう言ったら何ですけれども、明らかに船内で感染が広がりましたよね。

大河内:そうですよね。確かに間違いないですよね。

小飼:だから1番責められるのは、クルーズ船を運営している企業であるカーニバルだと思いますけど。

山路:素人目にもあんな狭いところに閉じこもる、風邪引いた時も窓開けて換気しろと言うじゃないですか、インフルエンザでも普通の風邪でも、そういうウィルスってけっこう空気に弱いから、というのに、あんな締め切ったところへ言ったら、そりゃ培養されるやろうという。

大河内:そうですよね。海の上だから、当然室内の湿気はね、普通より乾燥せずに湿気が高まってね、こう。

山路:今回コロナウイルスとかでいろんな文脈で社会に影響与えているんですけど、でかいのが日本でもようやくリモートワークが、ようやくリモートワークが(笑)

大河内:逆に、ようやく。

山路:逆に。

大河内:試しでやったら出社するのと変わらなかったみたいなね、試した企業でからそんな話が出てましたよね、ニュースで。

山路:これリモートワークとか、これ今回のをきっかけに、進んだりするんですかね?

小飼:いや我々のような仕事というのは。

山路:YouTuberとか(笑)

小飼:そうそう。まさに普段からリモートワークしているので、あれですけども。

大河内:当然でしょうという感じですよね。リモートワークでも変わんないよみたいな。