「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2019年5月7日(火)配信その1をお届けします。
次回は、2019年6月25日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2019/05/07配信のハイライト(その1)
- アメリカ旅行とIT事情
- 納得いかないアメリカのチップ習慣
- 時給13ドル「バッキーズ」と飛行機のWi-Fi事情
- 元号と「一宗教法人化すべき」天皇家
- 消えた「日本最古の岩石」、代わりはいくらでもある
- 『ケムリクサ』感想とオーナーシップについて
アメリカ旅行とIT事情
山路:今日はですね、相変わらずITとか社会問題とか上がったするんですけど、ちょっと小特集としてMicrosoft Build 2019について。
小飼:何か(マイクロソフトは)調子いいみたいですね。
山路:弾さんもけっこう語りたいということがあるので、今回小特集としてやりたいと思っておるんですけれども。まずは10連休のゴールデンウィーク、弾さん何してました?
小飼:じつは久しぶりに、アメリカ合衆国に行きました。
山路:ほう、10連休丸々?
小飼:はい。丸々ではないです。もし丸々だったら、もっとべらぼうな費用がかかったでしょうね。どういうことかっていうと、今、次女が高3なんですけれども、アメリカの大学に行きたいと。
それで内定出たところがあったんで、じゃあその視察に行こうかと。でもねいや本当に思った、こういった連休とかっていうのは学校の影響も大きいんだろうなと。
今の僕は自営ですから、じつはあんまり曜日というのはけっこう外部的なんですよね。締切がよく月曜日に来たりですとか。なんですけれども、自分が予定を設定する時には、なるべく世間とはズラしているわけですよ。そのほうが効用が大きいから。
山路:そりゃそうですよ、普通に考えて。
小飼:だけどこの場合は、娘のスケジュールに合わせなければいけないので、はい。たぶんそれで1番extremeな合わせ方というのは、連休開始と同時に移動するというやつですけれども、なんかチケット凄いことになってましたね。
山路:え? それは値段がっていうこと?
小飼:うん、米国往復エコノミーがあれですよね、1番早期の割引で50万とかそういうレベルですよ。
山路:え? マジですか(笑)
小飼:マジです。でも少しズラすと安くなるんですよ。でも少しズラして安くしたとしても、だから倍以上するんですよね。
山路:へえ! 凄いな。なんか。
小飼:何もこんな時期に行かなくてもって思うんですけれども、もう娘、次女は超リア充で、だからあんまりそれで今学校でやっていることにシワ寄せを寄せたくないということで、必然的に、はい。
山路:しかしまあなんか10連休を公式な国の休日で休むっていうのは、どうかしてるなとは思いますけどね、正直。
小飼:うん、バカだよ。
山路:株式取引所も全部休んでたんですもんね(笑)。でもアメリカはいかがでした? どこ行ったんですか?
小飼:あのですね、オクラホマというところがありまして。
山路:オクラホマミキサーで有名な。
小飼:うん、あるいは連邦ビル爆破事件(笑)
山路:アハハ、そっちか。
小飼:僕もそれくらいしか知らなかったんですよ。だから中部にあるというのは知ってます。どうやって行こうと。飛行機とか何回乗り継がなければいけないなって言ってたら、ダラス・フォートワースからだいたい車で3時間くらい。そこから300キロ弱くらいですかね。
山路:え? 近いといえば近いんですか? それは。
小飼:米国的常識で言うと、わざわざ飛行機に乗るまでもない距離ですから。だからちゃんと車借りて。
山路:東京ー名古屋くらいの感じではあるのかな。
小飼:うん、そんな距離ですね。
山路:オクラホマっていうと、なんかもう、私もぜんぜんイメージがなくて、ただ田舎なんだろうなって思うんですけど、それは牧場が広がってたりとかそういう。
小飼:本当に中部で、この時期になると、竜巻がいっぱい(笑)
山路:へえ、その気候がちょっと、空気の流れが不安定になっているという。
小飼:うんうん。その学校は州都のオクラホマシティーというところの郊外、そのまた郊外にあるんですけれども、本当大学しかないみたいなところでしたね。
山路:勉学、邪念が入らなくていいかもしれない。
小飼:いや本当に典型的なアメリカの大学でしたね。
山路:それが典型なんですか? アメリカの大学の。
小飼:典型なんですよ。そう、大学のキャンパスの中とまわりにだけ文明があってみたいな(笑)
山路:あとは隔絶されている、『進撃の巨人』の街みたいな感じ(笑)。へえ。
小飼:そうそう。バークレーとかスタンフォードとか、あるいはコロンビアみたいに街中に、街中ではないけれども、すぐに街に出れるようなところというのは、逆に少ないんですよね。
山路:ふーん、なんかコメントでも、「UCデービス行ったけど、そんな感じだったな」って、はあそうなんだ。
小飼:うん、UCデービスよりも更に隔絶感は大きいんですけれども、でも昔と違うのは、たとえばそのキャンパスの中にカフェテリアがあったりするんですけど、それがスターバックスになってたりね。スターバックス、はびこってたな、本当に。
本当に、マクドより多いんじゃね? というくらい、はびこってましたね。だから昔はただのカフェテリアみたいなところというのが、スターバックスになってたみたいな感じで、だからアメリカでもまともなコーヒーにありつけるようになったという感じで。
山路:それはまあ、いいことじゃ。
小飼:でも値段もまともになっちゃったけどね。
山路:最近そのサンフランシスコとかあっちのほうは、めちゃめちゃ家賃高騰してるっていうじゃないですか。オクラホマとかどうですか?
小飼:親としては助かる。親としては助かる。
山路:けっこうコスパのいい感じなんですかね? オクラホマ辺りって。
小飼:ああ凄くいいですね。ただもちろん最終決定ではなくて、まだ1年ちょっと、15ヶ月位あるんで、はい。
山路:それはなんかけっこう楽しみではありますね。
小飼:はい、いやでもアメリカで本当にいいのけ? と思ったりもする。
山路:え? それは?
小飼:入国審査も、とんでもなく神経を逆撫でするようになってきましたね。まあ英単語でいうと、intimidating。
山路:へえ、なんか脅すみたいな感じになって。
小飼:年々、だから僕が学生だった頃には、本当にホイホイという感じでしたけれども、今入国のたんびに、両手の指紋をスキャナにかけますしね。
山路:え? 10本の指全部?
小飼:10本の指全部です。はい。
山路:へえ(笑)、そのデータってずっと保存されるんですか?
小飼:保存するでしょうね、はい。どこかの国と違ってそういうものっていうのは捨てないのが、彼の国の公益ですから。そうですよ、10本指プラス、どっちか片方の光彩かな。
山路:へえ、怖いな(笑)
小飼:いちおう省力化はしているんですよね。まず入国前にESTAといって、パスポートの情報をWebで入力させて。14ドルだっけ、手数料も取りやがってね。
山路:あの手数料って何処へ行くんですかね?
小飼:いやもうそのままアンクル・サムの懐に。だから連邦政府の、はい。
山路:意外にあれ、おいしい商売なんじゃないかっていう気がするんですけど(笑)
小飼:どうなんだろうな。
山路:それだけの費用かかってるのかな?
小飼:けっこう入国審査用の機械とか、あと飛行機のセキュリティも日本を出国する時よりも、米国を出国する時のほうが厳しかったです。
山路:え? 出国する時のほうが? へえ、そうか。
小飼:出国というよりも、飛行機に乗せる前のチェックということで。
もちろん9.11(ナイン-イレブン)以降そうなってるんですけど、でも9.11直後よりもその後何度か米国には行ってるんですけども、やっぱり年々厳しくなることはあっても、ゆるくなるということはないのか? みたいな感じはしました。いったん入国しちゃえば、後はもうズルズルのガバガバだったんですけど(笑)
山路:まあ田舎とかだったら特にそうなんでしょうけどね。弾さんと言えば絶対ネットに繋ごうとするはずじゃないですか、どうでした? ネット環境は?
小飼:ネットというのか、スマートフォンが人権になってますね。
山路:人権?
小飼:うん、日本でもそうなんですけれども、要はスマートフォンが常に使える状態であるというのが、凄い重要になったというのか、スマートフォンさえ使えれば逆にあんまり外国に来たという感じはしないんじゃないでしょうかね? もちろん話し言葉は日本語でなくて英語ですし、だけども、スマートフォンでやりとりしちゃえば、英語話す必要もずっと少なくなりますしね。
山路:それこそ絵文字使ってたらということもありますよね。
小飼:そうそう。
山路:そのスマホのサービス、Uberとかも使ったりしたんですか?
小飼:今回は、もしこれがダラスが目的地であったなら、ライドシェアでUberなりLyftなりでいいかなと思ったんですけど、オクラホマシティーというのは、ちょっと距離があるわけですよね。車で3時間位。
山路:300キロとかだと。
小飼:というわけで車借りたわけですけれども、まあその車借りる時もけっこうガバガバでしたよね。何がガバガバかっていうと、とりあえず車の格を指定するわけですよね、とりあえずコンパクトでいいから、コンパクトよこせと。というとまあこの辺にコンパクトが停まってるって見たら、ぜんぜんコンパクトなやつがない。コンパクトでなくても料金変わらないから。
山路:でかいの乗って行けと。
小飼:この領域にあるのは、どれ借りてもいいよと、でもどう考えても運転しづらそうなのばっかりなので。
山路:気前がいいっちゃあいいのかな。
小飼:日産のコンパクトが来たので、それ借りたかな。
山路:コメントで、「国際免許持ちか?」って。
小飼:じつはですね、米国はほとんどの州がですね、日本の免許証を認めております。
山路:州によってでも違うんですか?
小飼:なんで日本の免許だけだったらダメだよっていうと、重要な情報が日本語でしか書いてないからです。まずいつまで有効か。
山路:うーん、元号で書いてある(笑)
小飼:そう! そう!
山路:あとでちょっと元号については言いましょうか。
小飼:だからあの部分というのを普通に西暦で数値化するだけで、本当に日本の免許だけでよくなるはずなんですよ。実際にハワイ州とカリフォルニア州は、日本の免許だけでOK。
山路:日本語で書かれた元号でしか書いてないやつでもOKなんだ。
小飼:はい。ですがテキサスとオクラホマというのは、それはやってないので、国際免許必要かなと思ったら、今回はHertzっていうわりと米国でも大手の。
山路:レンタカーですよね。
小飼:というところはWebで予め日本の免許の情報を入力しておくと、それ見せればOKだよと言っていたので、それを使いました。
山路:へえ。なんか意外にその辺のところ便利になってますね。
小飼:便利にはなってます。いちおうそういったものというのは、念のために紙にプリントしてねと書いてあったので、プリントしましたけども、iPhone見せてOKだったので、その意味では紙の必要性が凄い減りましたね。パスポート自体は紙ですけれども。いちおうeチケットの控えということで、それも刷って行ったんですけども、結局そっちは使いもしなかったですね。
山路:通信環境自体はどうでした? なんかアメリカってあんまり通信環境良くないっていう話も聞くんですけど。
小飼:少なくとも今回の旅行に限って言えば、十分でした。
山路:移動中、300キロ移動する間でも?
小飼:OKでしたね。今回は、日本でT-モバイルのSIM売ってたんで、だからそれをもう予め買って、うん。
山路:なんかもうローミングとかすっかりしなくなりましたよね。
小飼:いちおう念のためにローミング出来るやつも、1個持ってたんですけども、結局それは使わずじまいでしたね。
山路:しかも今のiPhoneの新しいやつとかって、eSIMとかでも対応してるし。
小飼:今回は妻と次女と僕で、長女はもう学校があったんで(笑)、連休じゃなかったみたいなんで、残念ながらついて来られなかったんですけども。eSIM使えるやつ持ってたのは僕だけだったので、普通にSIM買いましたけども、まあでもそんな手間ではなかったですね。
山路:まぁなくさないように、元から使っていたやつをなくさないように気をつけるくらいですもんね。ああ「SIM、空港で買えばいいのか」(コメント)まぁでも普通に空港で売ってるんじゃないですか。
納得いかないアメリカのチップ習慣
小飼:有料駐車場の払いも、結局iPhoneでやりました。
山路:ああ、対応してました?
小飼:本来クレジットカードを通さなければいけないんですけど、それが磁気式のやつだからどうかわからないんだけども、ぜんぜんOKがでなくって、その場合は、Webでできるよって、その駐車場のところにQRコードがあったから、それをピッとやるとはい。
山路:じゃあアメリカでもけっこうQRコード。
小飼:使われてる。
山路:そうなんだ。
小飼:意外とそういった場所で。何でそういうふうになっているのかというと、乞○対策だというのが。
山路:乞○対策!
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