バルト海に面したヨーロッパの国・ラトビアでは、毎年450人もの女性が乳がんによって亡くなっているというデータがあります。国全体の人口が200万人にも満たないことを加味するとこの数値は高く、政府と民間企業が協力し合うことでさまざまな改善策が企画されています。そんな中、現地のチャリティー団体Pink Trainは広告代理店のMcCann Rigaとタッグを組むことで多くの国民にとって馴染みのある形で乳がんのセルフ検診を促す啓蒙動画を公開しました。

“For Your Breast Safety（あなたの胸の安全のため）”というタイトルで、飛行機で流れる乗客向けの説明動画のフォーマットに則り、指示に従うだけで乳がんのセルフ検診ができるような工夫が施されています。旅行者であれば誰もが見たことのある企画を転用することで、説明偏重になりがちな啓蒙動画の弱点克服を試みています。

広告代理店とチャリティー団体という異色のタッグを通じてラトビア中の女性にとって有益な情報を届けつつ、乳がん患者に向けた寄付プログラムの訴求も行った施策は組織の枠組みを超えた取り組みの新たな可能性を示しました。

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