生まれた際の生物学的な性別と性自認に差異があるトランスジェンダーやクィアの人々は、その自認に至るまでの間、すなわち幼少期の思い出を心の奥底に仕舞い込んでしまうことがあります。同時に幼少期に撮られた写真を、友人やパートナーに対して見せたくても見せることができない問題も抱えています。そうした課題と正面から向き合い根本的な解決の糸口を見つけるべく、ドイツの大手広告代理店Serviceplanとヨーロッパ圏で啓蒙活動を行う複数のNPOは、AIツールの力を通じて彼・彼女らの幼少期の写真を、実際に自認している性に変換する施策を行いました。
“Saved Memories(救われた思い出たち)”というタイトルの施策は、トランスジェンダーやクィアの人々が幼少期の写真に対して抱いている違和感を浮き彫りにし、それらを前向きに捉え直すことができるように最新技術を活用して“写真に写っている人の性別そのものを変える”試みです。
「わたしにとって幼い頃の自分の姿は誰にも見られたくない、叶うのであればなかったことにしたい過去です」と語る女性や、同様に複雑な思いを吐露する人々の思い出を文字どおり救うためにAIの力とグラフィックデザインの技術を結集させ、性別を変換することでそれぞれの秘めた過去を愛するきっかけを生じさせました。
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