2022年に発表された文部科学省による「問題行動・不登校調査」の結果によると、全国小中学校の不登校児童生徒数は過去最高の24万4940人、前年度からは24%増加し、各メディアでも深刻な事態として取り上げられています。また、これまで不登校は中学生や高校生の問題だと思われていましたが、小学生の不登校が10年前に比べて3.6倍にまで増え、不登校が若年化しています(※1)。

そんななか、近畿圏に学習塾150教室を展開する成基コミュニティグループが、不登校児童・生徒のためのオンラインフリースクール「シンガク」を開校しました。それにさきがけて、不登校児童・生徒とその保護者のためのポータルサイト「ツナグバ」もリリースしており、社会課題となっている不登校について全面的なサポートの提供を目指しています。

無学年式教材を活用した5科目中心学習では、学校で学ぶ内容を中心に個人のペースで必要な単元から学習を進めることができます。毎週の個別指導でコーチが学習サポートするため、わからないところの質問はもちろん、不登校であっても学習の遅れを取り戻すことができます。さらに、月曜日から金曜日まではメタバース教室を開校しており、学校以外の居場所を提供しています。そのほか、教科学習だけではなく、道徳やキャリア教育など、学習指導要領を基に学校で学ぶ内容の学習も進めています。

また、オンラインの特性を活かして、マインクラフトやフォートナイトなど、ゲームを使って5教科学習(ブロックで漢字や化学式の作成・社会見学など)を行い、「楽しく学ぶ時間」も提供します。シンガク最大の特徴は、「出席扱い制度申請サポート」にあります。出席扱い制度とは、文部科学省によって定められた、小学生から中学生の不登校児童を対象とした、学校復帰の円滑化を目的として制定された制度のことです。自宅学習を学校と保護者で協議の上、「出席扱い」として認めてもらうことができます。この出席扱い制度を活用することで、「お子さんの自己肯定感の醸成に繋がる」「内申点向上が見込める」「学校復帰の可能性が広がる」などのメリットがあります。

令和以降、制度の利用者が急増しており、平成30年の286件から、令和3年には約40.3倍の11,541件まで増加しています。

コロナ禍で飛躍的に発展したオンラインコミュニケーションですが、アフターコロナでも継続、発展していく需要は大きいと思われます。大人だけでなく、子どもたちにとっても同じ。何かしらの理由で不登校になった子どもたちへのケアが、オンラインツールによって強化されることで社会課題の解決につながりそうな事例がありました。

・※1出典元:令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要(文部科学省)

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