同国では2015年より、当局により性的少数者によるプライドイベントが禁止されているのですが、制度の抜け穴を突くことでプライド月間が掲げる多様な価値観を表現しました。
レインボーカラーのグッズの販売や集会の開催が法律によって規制されているトルコでは、毎年プライド月間が近づくと武装した警察隊がLGBTQ+の会合に乱入し、放水砲や警棒を使い罪なき人々を攻撃してしまうことが問題視されています。
こうした状況下で、LGBTQ+の人々が本来の自分を自由に表現できる環境を作りたいと願った6つのNGOは、それぞれが別々のOOH媒体を購入し、1つの媒体につき1つの色のみを使うことで結果的にレインボーカラー(※赤・橙・黃・緑・青 ・紫)を再現する施策を実施しました。
※日本では「藍」を足した7色が一般的ですが、アメリカなどでは6色、ドイツでは「紫」を削った5色など、地域や文化によって異なります。
1媒体でレインボーカラーを表現するのが規制されているのであれば、横並びになった媒体すべてを使うことでレインボーカラーを表すのは問題ないという着眼点に基づいて企画された施策は瞬く間に各メディアが取り上げ、さらに普段はLGBTQ+の現状に言及しないインフルエンサーたちの支援も受け、大きなリアクションとポジティブなメンションを獲得しました。