寛永7年創業の老舗温泉旅館「一の湯本館」を中心に、現在箱根で8施設の旅館とホテルを運営する「株式会社一の湯」が、新型コロナウイルス拡大の影響による休業を経て、6月1日より一部店舗で営業を再開することを発表しました。休業中に従来の安全衛生対策を見直し、今後どのような対策を取るべきか何度も議論を重ねてきたという同社。営業再開を前に新たな「箱根一の湯クリンリネスポリシー」を作成し、以後この基準に基づきながら衛生管理を徹底していくそうです。そこで今回は、「箱根一の湯」が先日公開した「クリンリネスポリシー」の説明動画をご紹介いたします。

営業再開を前に…

2020年6月1日から営業を再開する塔ノ沢温泉「一の湯本館」。老舗の風情漂う建造物は、国の有形文化財にも指定されています。

今回営業を再開する店舗は、この本館の他、同じ塔ノ沢にある「一の湯新館」、仙石原にある「品の木一の湯」「ススキの原一の湯」の計4施設。まだ露天・展望風呂付客室のみの営業としていることからも、安全に気を配りながらの再開であることが伺われます。(※各店舗の営業に関する詳細は、公式HPなどでお確かめください)

動画の導入部分では、従業員の方たちの手元にクローズアップし、あらゆる場面で衛生管理に気を配りながら作業している様子が映し出されます。

箱根一の湯クリンリネスポリシー

ここからいよいよ、クリンリネスポリシーの詳しい説明に入っていきます。

まずは「健康管理」について。従業員の方々は、必ず体温測定をしてから業務に入り、体調不良の際は出勤停止にしています。また、手洗いを徹底し、マスクやフェイスガードを着用するなど、健康管理に細心の注意を払っているようです。

次は「消毒・殺菌」について。ドアノブやリモコンなど手をよく触れる場所は、アルコール消毒や紫外線ライト照射での殺菌を行っています。一つ一つ消毒している動画を見ていると、従業員の方は本当に大変そうですが、これだけ徹底していることが伝わると、お客様の不安も和らぐのではないでしょうか。

続いて「フロント」に関して。チェックインなどの際に立ち寄るフロントは、このように透明シートを設置しているようです。多少見栄えは悪くなりますが、今は安全確保を優先するとき。カギ(消毒済)や代金の受け渡しもトレーを介して行い、お客様が少しでも安心して利用できるよう徹底しています。

そして「3密対策」では、レストランなどよく換気をした上で、適切な距離を保つようレイアウトしているそう。また「客室清掃」の際も、同じく換気や消毒をよくしてから清掃に入り、清掃後も再度確認者が手の触れる箇所に消毒することを徹底しているようです。

最後に「お食事」について。こちらはバイキング形式をお休みして、今はセットメニューを提供しているとのこと。さらに二部入替制にすることで、人が集まり過ぎないよう配慮しているようです。

新型コロナウィルスの影響による休業を経て、営業を再開する前に「箱根一の湯クリンリネスポリシー」という紹介動画を公開したこの事例。衛生管理に関しては、今回を機に改善させたところが数あれども、このように動画にすることで文章の何倍も伝わる想いがあるように感じました。お客様の立場から考えてみると、他の宿と比較検討していたり、旅館に泊まること自体に迷われていたりした場合、このような動画があると大きな後押しになるのではないでしょうか。

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