まさか自分が歌うとは
2020年2月初旬、杉並公会堂の大ホール。これからこの場所で、10年ぶりにリニューアルする『青雲の歌』のライブレコーディングが行われます。
レコーディング前のステージには、すでに日本フィルハーモニー交響楽団の方たちが次々と集まり、早速チューニングをはじめていました。
一方、落語家の林家たい平さんは、楽屋でインタビューを撮影中。「すごく光栄なことですし、子どもの頃から口ずさんでいた『青雲の歌』を、まさか自分が歌うということを夢にも思っていませんでした」と、カメラに向かって話しています。
フルオーケストラで歌った経験がなく、「かなり緊張しております」と話す林家たい平さん。オーケストラがリハーサルしている演奏に合わせ、本番直前まで練習していました。
新しい『青雲の歌』
そしていよいよ本番!
林家たい平さんがステージに登場すると、日本フィルハーモニー交響楽団や観客席の方々が、拍手であたたかく迎えます。
世界的マエストロ・山田和樹さんの指揮に合わせ、美しい音色の演奏がはじまりました。画面にはCMでおなじみの凧の映像が流れ、長きに渡り続いてきた『青雲』の歴史を感じさせます。
そのオーケストラの演奏を背に、堂々と歌いはじめた林家たい平さん。人間味のある歌声で、新たな『青雲の歌』の世界観を作り上げていきます。
そして無事、公開レコーディングが終了。日本フィルハーモニー交響楽団の方々から拍手を送られると、林家たい平さんは緊張が一気にほどけた表情を見せました。最後の明るい笑顔が、達成感に溢れていてとても素敵ですよね。
今回、新たに起用された歌い手が落語家の方だったのはやや意外でしたが、お線香のコアターゲットをイメージすると、明るく親しみが感じられる絶妙な人選だと感じました。また、長きに渡って『青雲の歌』をメインに制作されているCMのイメージが、今回のドキュメンタリー動画によってさらに印象づけられることになったと思います。自社のオリジナル曲に焦点を絞り、そのレコーディング自体をドキュメンタリーにした事例でした。
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