歳をとると涙腺が尿道ぐらい緩くなるので、上も下もビショビショになって困る。さっきまで小便を漏らしながら大号泣していた。僕は赤ん坊の頃さえ、小便を漏らして大号泣しなかった人物なので、今はもう、開放感をも超えて、何も感じなくなっているかのようである。ジュリーのせいだ。まさか、沢田研二の「ジュリー」が、あの「サウンド・オヴ・ミュージック」のジュリー・アンドルーズから採られているという事実を知る人も多くはいまい。

 

沢田研二が昨年75歳になったからか、BS、CSの奴隷をやっていると「ジュリー祭り」みたいなものばかり見るようになり、まあまあヨージ・ヤマモトの寅さんシリーズ中(僕が勝手に、山田洋次をこう呼んでいるだけ。因みに女優の左幸子は「左sahiko-M」。我ながら天才だと思う、こういうことだけな!!)、沢田研二と田中優子の結婚のきっかけとなった「寅次郎、なんとかかんとか」というのは、倍賞美津子(さくら)がどんだけ可愛く、僕がどれだけ妹が欲しかったがわかるばかりで、ジュリー自体はどうってことはなかった。

 

が、森田芳光の最高傑作「ときめきに死す」(84)と、沢田研二のさいアリでのライブ「まだまだ一生懸命」(23~24)を並べて見たらもうダメだ。この2本立ててで、小便を景気良くブッ放しながら号泣しない人物に対しては、まあ、、、、、そうだね。諦めるしかない。