<「ブルージャイアント」って何だ?2>
生徒の皆さんに楽器を選んで頂くと、各機種に数本ずつ実物が出て来る。サキソフォンも今では工業生産品で、出荷される際にきちんと検品されているとはいえやはり楽器だ。実際に吹いてみると、かなりの差がある(優劣ではない。質差、というより、鳴りの傾向の問題)。なので、実際に購入する直前のインフォームドコンセントとしてワタシが実器を吹奏し、感想を述べ、ファイナルチョイスをして頂く事にしている。1日がかりになるが、仕事の中でも最も楽しいものの五指に入る。ただ、楽しい事というのは往々にしてそれなりのリスクがある。この仕事をやると、一番良く鳴って、自分の好みの傾向の良品があると、欲しくなってしまうという事だ。売春宿だと思えば良い、舎弟を連れて乗り込み、女将に数名ずつ(以下自粛)。仕方が無いので「これが一番良いですねえ(プップー)。いやあ、凄くスムースで正確だなあ(ブブブブブー)。うん、これが一番良いです。ので、ワタシ買います(笑)」というオヤジギャグを一日中繰り返すことになる。