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【自然災害メモリアル】第044回:ルース台風通過(1951)の日 [防災]日本の基本台風ルート

2018/10/14 21:00 投稿

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  • シリーズ:自然災害メモリアル
  • BSC24
  • 防災
  • ND
どうも、
管理者のNDです。

10月14日は
ルース台風通過から67年です。

日本に10月の上陸した台風としては並大抵ではない勢力で上陸した物の一つで、
935hpaで鹿児島県に上陸してきた現代に来ても脅威となる台風です。
ジェーン台風やキティ台風に比べると少し認知度が落ちますが、
これでも死者・不明は943人発生し、山口県では豪雨による山崩れなども生じ、
自衛隊(当時の呼び名は警察予備隊)が発足後、初めて出動した台風でもあります。
しかし、実は台風が恵みの雨になった所も多く、国内全体が少雨傾向だったことから
水不足が国内全体で解消した地域もありました。雨の必要性と脅威を同時に知れた台風とも言えます。

今回は、
「日本の基本台風ルート」をテーマにお伝えしていきます。

基本日本に台風が上陸する場合、6~10月であることがほとんどです。
60年以上ある統計で、4月は1例、5月は2例のみ、11月は1例のみです。
そして、台風により様々な進路はあれどほとんどは南から接近し、上陸します。
(実は北から台風が上陸した事例もありますが、結局は南から接近しているので割愛)

台風は多くの場合は少しずつでも北に進み続けます。
発達中のシーズンは東から西に進路を取り、衰退期になると再び東に進みます。
これは太平洋高気圧を沿うように進むためで、これが典型的な夏の日本の気象条件になります。
その高気圧の沿う場所に沖縄や日本が存在するため、沖縄は東や南東から、
本州は南西側から接近、上陸する形になります。

月ごとにも上陸しやすい場所は変わり、太平洋高気圧が張り出す6~8月は西日本が上陸しやすく、
9~10月は東日本に上陸しやすくなります。但し例外も多々存在するので目安程度に捕えてください。

台風は割と"典型"を嫌うことが多く、太平洋高気圧が弱いと北上してくることもあり、
海水温が高ければ稀に日本のわりとすぐ南の海上で発生し、
発達しながら上陸してくることもあります。
夏は長寿台風や迷走台風が発生しやすく、秋は台風の発生自体が多く、強い勢力が増えます。
大体、8月と9月が夏と秋の境目になると思います。

尚、台風はそもそもが熱帯低気圧です。
亜熱帯化している日本ですが、一応温帯扱いの日本にとって多くはイレギュラーな気候になります。

そして台風が同時に発生する場合ですが、この時は大体進路が狂いだします。
藤原の効果と言って、こうなると3日先でさえ進路の予測が難しくなるとされます。
5日予報で白い予報円が馬鹿でかくなることがありますが、あの円が大きいほど予測が難しく
なっていると捉えると良いです。その場合は中心の線を活用しない方がいい場合があります。
ちなみに日本の近海で同時発生した台風は5つにのぼったことがあります。
五輪台風と呼ばれたり、台風一過をもじって台風一家と呼ばれることもありますが
その時は日本南方の海域は荒れ放題ですから、海上を仕事としている人には最悪の条件です。
皆さんの気象好奇心でこんな状態を望まないでくださいね。



今日の記事は以上です。
皆さんの防災意識に少しでもプラスすることができたら嬉しいです。

明日もどうぞお楽しみください。
尚、感想はブロマガコメント欄でも放送内のコメントでもお気軽にどうぞ。

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