参院特別委
「若い人が希望を持って再建し、笑顔を取り戻せるために国の支援を」。日本共産党の吉良よし子議員は1日の参院災害対策特別委員会で初質問に立ち、台風26号で甚大な被害を受けた伊豆大島の被災者支援、復興の問題を取り上げ、熱く訴えました。
「これからの島を背負う若い世代がこの先100年、200年住み続けられる島にするための支援を」―。吉良氏は、2度にわたる現地視察で聞いた70代の島民の言葉を突きつけ、古屋圭司防災相に決意を問いました。
産業復興の問題では、被災農家が別の土地で農業を再開する場合、用地費は自己負担となるとの政府答弁に対し、「借金を背負わないと再開できないのでは大島の産業が根元から崩れかねない。制度の枠にとらわれない支援を」と詰め寄りました。
災害で母親を失い、父親も行方不明となっている女子学生の例を取り上げた吉良氏。女子学生の祖母の「災害で孫が勉学の道をあきらめずにすむことが娘の願いだと思う」との言葉を紹介し、「親の支援を失った学生が学業に専念できるよう、柔軟な対応を」と迫りました。
吉良氏の初質問をこの目で見ようと国会を訪れた人たちもいました。インターネットのフェイスブックで質問が行われることを知り、仕事が休みだったので来たという会社員=埼玉県新座市=は、「通りいっぺんではなく具体的なヒアリングをした上での質問で、心を揺さぶられました」と話しました。