5日午後4時すぎ、沖縄本島中部の米海兵隊演習場キャンプ・ハンセン内に米軍救難ヘリ1機が墜落、炎上しました。墜落したのは、米空軍嘉手納基地所属の救難ヘリHH60。墜落場所は宜野座村大川ダム周辺とみられます。民家からは約2キロしか離れていません。
宜野座村によると、5日午後4時5分ごろ、キャンプ・ハンセンで黒煙が上がりました。同5時ごろ白煙に変わり、米軍ヘリ2機が上空を旋回、消火にあたり、米軍の消防車が基地内に入りました。役場では職員や消防車を派遣しましたが、米軍が基地を封鎖し入れませんでした。
キャンプ・ハンセンでは米軍の実弾射撃による山火事が頻繁に発生。墜落したヘリはその消火活動訓練中だったという情報もあります。
沖縄での米軍機の墜落事故は1972年の本土復帰後43件に上っています(今回の事故除く)。繰り返される墜落事故に沖縄県民の反発は必至です。
常に事故と隣り合わせ
もうもうと立ちこめる白煙、旋回して放水を続けるヘリ…。キャンプ・ハンセンを一望できる国道329号沿いでは、多くの市民や報道陣が事故現場を見守っていました。
米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの沖縄への追加配備が進むさなかで起こった米軍ヘリの墜落事故は、沖縄県民に大きな衝撃を与えました。
沖縄の空をわが物顔で飛ぶ無数の米軍機が、つねに事故と隣り合わせであり、いつ住民の命や財産を奪うか分からない状態であることを、あらためて示したからです。
「墜落したのは基地のなかでよかった」ということでは済まされません。基地と基地の外の住宅地は、フェンス1枚しかありません。
日米両政府には事故の経過と原因を全面的に明らかにすることが求められます。少なくとも、それまでは県内米軍機の運用を停止すべきです。ましてや、オスプレイの追加配備を予定通り進めることなど許されません。(竹下岳)
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