なるほど。美学を貫きたいという私心を動機にして総裁候補になったと考えればすっきりします。難病に負けないで重責を果たす自分というヒロイズム・自己陶酔も濃厚に診られます。決して国や公のためではありません。安部氏の親父さんは健康問題で総理になれなかったそうですから、その雪辱を晴らすという私心もあるように思います。
　さて今マスコミがもっとも執拗に叩くのは積極財政を唱える政治家です。「土建屋国家に戻す気か？」と。小渕敬三氏も麻生太郎氏も公共投資で景気回復を図った政治家です。小渕氏はマスコミ対策に腐心し続け、小沢離党ストレスも重なって亡くなりました。麻生氏は「漢字の読み間違い」や「ホテルの高級バーで飲んでる」といった些細なことをマスコミにつつかれて辞任に追い込まれました。麻生政権の財相だった中川昭一氏ももちろん積極財政派でしたが、国際会議での朦朧会見を責めつづけられ次回選挙での落選後に自殺しました。
　そんな中、今もっとも積極財政を訴えているのが安部氏ですが、病身の安部氏がマスコミの攻勢に耐えられるわけがありません。いや、攻勢をかわす予防線として自分の病気を利用しているのでしょう。この弱者権力の通用することに味を占めると、次に総理になった時に「私のやる一切に批判はゆるさんぞ」という感じに独裁もやりかねません。氏は媚米＆反中韓、男系固執、原発推進とともに積極財政を訴えています。積極財政まで鬼門とされかねないためにも安部氏には今のうちに退場してもらわなければなりません。インフラ整備・治山治水・耐震化・軍備・復興・除染・廃炉・新エネ開発といった公共投資は絶対に必要なのですから。

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