まあ、ハロウィンに盛り上がるというのは日本の民族性の良し悪しがでていると思うんだな。
明治以来、ヨーロッパ文明が日本を作った。憲法、民法、商法、教育の基本はみんなヨーロッパを手本にしたものだ。昭和初年になるとハリウッドに代表されるアメリカ文化が入ってきた。戦後になると新憲法も占領政策もアメリカ一色になった。
現代の日本は日本、東洋の伝統的な価値観とアメリカやヨーロッパの文化が渾然一体となって花開いている状態なんだな。これができるのは日本人が聡明で進取の気性の富んだ民族なんだからだ。
外国の文化を積極的な取り入れ、咀嚼し、自分のものとし、世界に例を見ない特異な文化を作り上げれる国は世界広しといえど日本しかないよ。
アメリカ文化のハロウィンがそれなり盛り上がっているのは、まさに日本らしさの表れだね。
ただ、これにも欠点があって、外国の文化の良し悪しを正確に判断する能力が欠いているために、
自国の文化、伝統をないがしろにする悪いくせも日本人にはあるんだ。
明治維新のときにベルツが伊藤博文に「いままでの日本には歴史がなかった。これからが本当の歴史だ」と言われたことにはかなりのショックを受けたみたいだ。
ベルツが批判しているけど、日本人は外国の制度を勉強するうえで、それができた過程、精神は研究しない。ただただ、結果の果実を欲しがっている。
そんなんじゃ、ヨーロッパの精神は身につかないよと言っています。
ハロウィンで盛り上がるの結構だが、ハロウィンはどのような行事で、どのようにお祭りかをしっかりと考えたうえでやるべきだと感じます。