卑怯者の島の感想の前に美奈ちゃんと軍神様が注目されているので、僕も意見を述べさせていただきます。 この二人、「男が嫌う女」と「女が嫌う男」って感じで対になってるのが面白いですね。 美奈ちゃんに対しては正直、僕もあまりいい印象は抱かなかったんですよね…。でもそれは自分が死んでも女には自分のことを想っててほしいという男のロマンチシズムをことごとく否定する女で、もしかしから自分の妻や恋人も結局は美奈的なところがあるのではないかという不安を煽るからです。けど、残念ながら女は美奈ほど正直でないにしても、非情な現実主義的な部分はあるはず…。もぅ~、読者に離婚が増えたら先生の責任だからねっ(笑) けど、美奈的な考えは意外と伝統的な女性の思考そのものかも知れません。例えば、義経の母、常磐御前は義朝が破れたあと、貴族の妻になってるし、その前に義朝の敵の清盛と一女をもうけたという説もあります。つまり、男が死んだとき、妻が別の男性の妻になる…どころか、敵の手に落ちることも十分にありえたわけで、戦に生きる男と女なら、そういうことは織り込み済みでしょうし、また、そのようなリアリストでなければ、過酷な世を生き残ることはできないでしょう。さらに言うなら、「影武者徳川家康」では戦で自分が死んだときに妻の次の結婚相手まで議論していたという場面がありました。それが決まらないと安心して死ねないということで、現代の男とは全く違う考えですよね。 そう考えると、少なくとも自分の死後の妻の行動には一切関知しない、それが男のあるべき姿かも知れません…。 あと、美奈を指して神平、通明が「女の愛国心は信じられん」と言ってますが、それは美奈が自分が生きることを前提として愛国心を語っており、死と向き合うことがないからです。それなら、現代の我々が簡単に美奈を批判する資格はないかも知れません。 それと、軍神様!まさか、連載終わってからこんな強烈なキャラが出るとは思いもしなかった!!美奈を前にした男アピールは滑稽ですらあって、アドバイスしてやりたいくらい。そんなこと言ったら、余計嫌われるよって…。けど、軍神様は本当は美奈のことが見えてなかったかも?目の前にライバルが出現すると、そいつを潰すことばかり考え、女のことを置き去りにしてしまう…。「遅咲きじじい」にもそういう場面があったし、それが男の本能かも知れません。 けど、コジキに身を落としても、堂々としてるのさすがですね。
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卑怯者の島の感想の前に美奈ちゃんと軍神様が注目されているので、僕も意見を述べさせていただきます。
この二人、「男が嫌う女」と「女が嫌う男」って感じで対になってるのが面白いですね。
美奈ちゃんに対しては正直、僕もあまりいい印象は抱かなかったんですよね…。でもそれは自分が死んでも女には自分のことを想っててほしいという男のロマンチシズムをことごとく否定する女で、もしかしから自分の妻や恋人も結局は美奈的なところがあるのではないかという不安を煽るからです。けど、残念ながら女は美奈ほど正直でないにしても、非情な現実主義的な部分はあるはず…。もぅ~、読者に離婚が増えたら先生の責任だからねっ(笑)
けど、美奈的な考えは意外と伝統的な女性の思考そのものかも知れません。例えば、義経の母、常磐御前は義朝が破れたあと、貴族の妻になってるし、その前に義朝の敵の清盛と一女をもうけたという説もあります。つまり、男が死んだとき、妻が別の男性の妻になる…どころか、敵の手に落ちることも十分にありえたわけで、戦に生きる男と女なら、そういうことは織り込み済みでしょうし、また、そのようなリアリストでなければ、過酷な世を生き残ることはできないでしょう。さらに言うなら、「影武者徳川家康」では戦で自分が死んだときに妻の次の結婚相手まで議論していたという場面がありました。それが決まらないと安心して死ねないということで、現代の男とは全く違う考えですよね。
そう考えると、少なくとも自分の死後の妻の行動には一切関知しない、それが男のあるべき姿かも知れません…。
あと、美奈を指して神平、通明が「女の愛国心は信じられん」と言ってますが、それは美奈が自分が生きることを前提として愛国心を語っており、死と向き合うことがないからです。それなら、現代の我々が簡単に美奈を批判する資格はないかも知れません。
それと、軍神様!まさか、連載終わってからこんな強烈なキャラが出るとは思いもしなかった!!美奈を前にした男アピールは滑稽ですらあって、アドバイスしてやりたいくらい。そんなこと言ったら、余計嫌われるよって…。けど、軍神様は本当は美奈のことが見えてなかったかも?目の前にライバルが出現すると、そいつを潰すことばかり考え、女のことを置き去りにしてしまう…。「遅咲きじじい」にもそういう場面があったし、それが男の本能かも知れません。
けど、コジキに身を落としても、堂々としてるのさすがですね。