『卑怯者の島』購入しました。 リアリティーを失った現実世界(現在)と、リアリティーのある夢の世界(過去)との往還。 作者の分身としての神平(感情的側面)と通明(理知的側面)。 未婚の男が期待する理想の女性像(弥生)と、既婚の男が思い知らされる現実の女性像(美奈)。 特に、躊躇ない自己中心的言動(pp.365-366)、男のやせ我慢に胡座をかく厚かましさ(p.375)ときたら! 美奈のモデルはわが妻か? 卑怯者の島とは、神平たちが戦った南洋の島というより、神平が逃げ帰った祖国、日本列島であった。 卑怯とは、勇気のないことであり、疚(やま)しさを伴う。 中澤家の軍神様は決して善人ではないが、傷痍軍人の存在が、非戦場にある者の疚しさに(時に軍神様自ら)輪郭を与えている。
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小林よしのりチャンネル
(ID:29035735)
『卑怯者の島』購入しました。
リアリティーを失った現実世界(現在)と、リアリティーのある夢の世界(過去)との往還。
作者の分身としての神平(感情的側面)と通明(理知的側面)。
未婚の男が期待する理想の女性像(弥生)と、既婚の男が思い知らされる現実の女性像(美奈)。
特に、躊躇ない自己中心的言動(pp.365-366)、男のやせ我慢に胡座をかく厚かましさ(p.375)ときたら!
美奈のモデルはわが妻か?
卑怯者の島とは、神平たちが戦った南洋の島というより、神平が逃げ帰った祖国、日本列島であった。
卑怯とは、勇気のないことであり、疚(やま)しさを伴う。
中澤家の軍神様は決して善人ではないが、傷痍軍人の存在が、非戦場にある者の疚しさに(時に軍神様自ら)輪郭を与えている。