na85 のコメント

 渡辺麻友の「戦う書店ガール」は私も楽しんでいます。大島優子の「ヤメゴク!」がやや現実感に欠ける設定である分、よけい書店ガールを楽しめている自分がいます。私は優子唯一推しなのに…嗚呼。

 第1回の書店のポップ是非論は大変興味深いです。書店員の付けたポップが例え売り上げに貢献したとしても、作家の伝えようとした主題とは違うものを紹介している場合があるわけですが、逆にポップの紹介文を押し付けがましく感じた客が購読を控える場合も当然あると思います。
 また、炎上ネタを常に探しているようなSNSクレーマーが書店で偶然見かけたポップに反応し、ポップを付けた書店よりも作品や著者に噛みつくことだってあるでしょう(作品を読みもせず)。ネットのレビューによく見られるあれです。
 こんな世相ですから、書店員の思いを押し付ける結果につながるポップは受け入れられにくいでしょう。とくに、意見は要らないけど解説だけは欲しいというのがトレンドですから、内容の簡潔な解説よりも書店員個人の思い入れを含んだ紹介文のポップ(どちらかと言えば意見に傾く)は歓迎されないかもしれません。
 こうなってくると書店のポップライターは、無難な解説に留まるモノだけ書く人になるか、意見を書いても圧倒的に支持されるタレント性を身に帯びるかしかないでしょう。つまり、極端に簡略化して言えば、池上彰になるか小林よしのりになるかです。天然系お嬢様キャラの渡辺麻友は、物語の中でも徐々にタレント性を帯びていくのだろうと推測しますが…。
 意見の押しつけを嫌いつつ解説だけを欲するという現代のトレンドは、聞く耳を持たず議論も噛みあわないという大衆の習性と合致しています。上から目線の押しつけを感じたら不愉快になるわけです。

 まゆゆドラマから民主主義の陥穽につなげてみた na85

No.97 117ヶ月前

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