鷲音モー のコメント

ボキの姉は女手一つで娘を育てているシングルマザーです。
姉は若い頃はイケイケで、未だに周囲からは奔放な女と見られていますが、
「男なんてもうファックオフだぜ。恋愛なんてくだらねぇ」
てなことを言って、今は娘の成長を見守ることが何よりの幸せとか殊勝なことを述べやがるものだから、チャラい過去を知っているボキなどは喫驚仰天して座り小便を漏らしています。

そんな姉に、
「それでも片親だけでは大変でしょう?」
「娘さんの為にも男親がいた方がいいんじゃない?」
「女の幸せを諦めちゃいけないよ」
「お母さんがちゃんと恋愛をして幸せそうにしていたら、娘さんも嬉しいはずだよ」
などと世間の雑音がハンパないらしいですが、姉はそんなものにはクソほどの価値もないと思っているらしく、実に男前なオバハンなのです。
問題なのは世間の固定観念の方だと思います。
常識ではなく、固定観念。
世間的にはシングルマザーという言葉の響きの中に「不幸」とか「不遇」という意味をブレンドしている気がしてならないです。
確かに片親であると大変な苦労も多いでしょうが、それが必ずしも不幸ではないし、不遇でもないと、思春期のむずかしい年頃の乙女なのに、だらしなく泥酔したブサイクな叔父さんにもイヤな顔一つせずに接することの出来る心根の優しい娘に育っている姪っ子の姿を見るにつけ思うのです。

いつまでも恋愛をし続けないと幸せではいられないとする固定観念。
両親が揃っていない子供は可哀想であるという固定観念。
何故か常識は溶解しているのに固定観念だけは強固になっていっている気がします。
凝り固まった観念こそ破壊して、柔軟な常識こそ取り戻さないといけないのだろうなぁなどと、昼間っから猿股姿でウイスキーを飲みながら腹踊りをしている常識の欠落した不良中年のボキは思ったのでした。

No.88 119ヶ月前

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