新戦争論の感想を書きたいのだけど…、まだ心の整理がつきません…。読んでいたときは、怒り、悲しみ、笑い、感動、様々な感情が嵐のように押し寄せてきて、今でも体にその感覚が少し残っでますね。ぼーっとしていると、時々、新戦争論の場面を思い出します…。 本のオビには「すべての日本人に当事者意識と覚悟を問う」とありますね。それは本の構成が雄弁に物語ってますね。戦争のゲーム化といえる近未来の話で始まって、国際情勢、自称保守の批判をへて、最後、竹内浩三の詩がじわりと感覚に染み込んでくる。見事ですよね。 第一章のウォーボット・ゲーム、戦争のデオドラント化と言いましょうか?逆にそれがおぞましいですね。けど、いくら臭いを消そうとしても、戦争の臭いは消えることはない、「他人事」にはならないってことがわかります。けど、リアルな無人兵器の中、一つだけ変な兵器(?)があったような…。 泣いたのが14章、紹介されたひめゆり学徒の姉妹の話ですね。涙管つまっちゃったよ!AKBぐらいの年の子の最期が美しくて、胸を打ちますね。 意外に癒されたのが22章。草むしりするよしりん翁が悟りを開いた人みたいに見える。「公」はこういう身近なところにあるんですよね。 そして、最終章! 竹内造三の多くを感じ取れてしまう感性が戦争という大きなものを捉えてしまった、それは一人が抱えられるもののようには思えないけど、彼はずっとそれに向き合い続けたんですよね。これは「内なる戦争」と言ってもいいと思います。 そして、彼の最期、その前に見せる彼のユーモア、「創作」だとは思いますが、リアルで可笑しくて、そして、悲しい…。 最後から二番目のコマ、胸に突き刺さります。「人間は一人で生まれて、一人で死ぬ」以前、よしりん先生はそう言ってたと記憶しているのですが、死の本質は「孤独」なんでしょうね…。 僕は平然と戦争を煽るような発言をする人は嫌いですね。臆病者ほどよく吠えますよね。けど、いざ戦争になれば、「他人事」にはならないはずだし、ひめゆり学徒の少女のことを思えば、せめて戦争を語るときは当事者意識を持ちたいですね。 死は孤独であり、戦争はその孤独に向き合うこと。そうでない「戦争論」などない方がいいです!
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小林よしのりチャンネル
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新戦争論の感想を書きたいのだけど…、まだ心の整理がつきません…。読んでいたときは、怒り、悲しみ、笑い、感動、様々な感情が嵐のように押し寄せてきて、今でも体にその感覚が少し残っでますね。ぼーっとしていると、時々、新戦争論の場面を思い出します…。
本のオビには「すべての日本人に当事者意識と覚悟を問う」とありますね。それは本の構成が雄弁に物語ってますね。戦争のゲーム化といえる近未来の話で始まって、国際情勢、自称保守の批判をへて、最後、竹内浩三の詩がじわりと感覚に染み込んでくる。見事ですよね。
第一章のウォーボット・ゲーム、戦争のデオドラント化と言いましょうか?逆にそれがおぞましいですね。けど、いくら臭いを消そうとしても、戦争の臭いは消えることはない、「他人事」にはならないってことがわかります。けど、リアルな無人兵器の中、一つだけ変な兵器(?)があったような…。
泣いたのが14章、紹介されたひめゆり学徒の姉妹の話ですね。涙管つまっちゃったよ!AKBぐらいの年の子の最期が美しくて、胸を打ちますね。
意外に癒されたのが22章。草むしりするよしりん翁が悟りを開いた人みたいに見える。「公」はこういう身近なところにあるんですよね。
そして、最終章!
竹内造三の多くを感じ取れてしまう感性が戦争という大きなものを捉えてしまった、それは一人が抱えられるもののようには思えないけど、彼はずっとそれに向き合い続けたんですよね。これは「内なる戦争」と言ってもいいと思います。
そして、彼の最期、その前に見せる彼のユーモア、「創作」だとは思いますが、リアルで可笑しくて、そして、悲しい…。
最後から二番目のコマ、胸に突き刺さります。「人間は一人で生まれて、一人で死ぬ」以前、よしりん先生はそう言ってたと記憶しているのですが、死の本質は「孤独」なんでしょうね…。
僕は平然と戦争を煽るような発言をする人は嫌いですね。臆病者ほどよく吠えますよね。けど、いざ戦争になれば、「他人事」にはならないはずだし、ひめゆり学徒の少女のことを思えば、せめて戦争を語るときは当事者意識を持ちたいですね。
死は孤独であり、戦争はその孤独に向き合うこと。そうでない「戦争論」などない方がいいです!