武藤 のコメント

連投になりますが、戦後日本というのはある意味では幸運だったと思います。
カイロ宣言、ポツダム宣言から見えることは日本に対して二度と軍事的脅威をもたらさないこと、過去の戦争で得た権益を全て放棄させるとか、降伏要件としても過酷すぎると思います。
敗戦をした直後の我が国の国民は現在のような経済大国になれるなんて夢にも思わなかったと思います。とにかく過酷な占領政策に耐え、なんとか生きて行こうと思ったでしょう。
ところが、冷戦の激化から我が国は共産主義防壁の為の重要な砦と見なされるようになり、経済大国になることを西側陣営、アメリカからしぶしぶ許されました。
敗戦国でありながら、軍事的な貢献をしていないにも関わらず経済大国になった日本は欧米から見たら悪夢でしかなかったと思います。しかし、共産主義の防壁ということで、アメリカが西側陣営の不満を抑えてくれていました。
ソ連が崩壊し、共産主義は世紀の大失敗だったと白日の下に晒されました。
それは、アメリカから見たら、西側陣営から見たら憎むべき日本をやっと叩けるという待ち焦がれた瞬間だったと思います。
だから、現在では日本は本来の敗戦国の地位に戻ったと思います。上げて落とす。
とんでもないことだと思いますが、それを自覚なしに戦後レジームの脱却はないでしょう。
戦後レジームの脱却とは安倍から見たら、日米が協力、アメリカがとりわけ日本を愛撫しながら共通の敵を打ち破るという冷戦構造の復活です。
だから、安倍にとってはイスラム国の台頭は嬉しいんじゃないですか?アメリカと共通して叩ける敵ができたと。
しかし、イスラム国がソ連ほど日米が協力して叩ける国に成長するなど考えられず、
取らぬ狸のなにやらにしかならないと思います。
戦勝国秩序に対する反逆以外は戦後レジームの脱却はありません。

No.67 120ヶ月前

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