na85 のコメント

>>155:鷲音モーさん
>オードリー・ヘプバーンの「パリの恋人」という映画で、「同感とは他人の感情を理解する事です。共感とは他人の感情をそのまま自分も感じる事です」というセリフがあるそうです。
>また、ゴー宣脱正義論には「同情なら情のつながりでいいが、共感はイデオロギーに転化する」とあります。
>共感してしまうと、物事を主観でしか見られなくなるから極めて危険であり、思想する者の態度ではなくなってしまいます。

 これはまた深いですね。鷲音さんが書かれたようなことを図に表すと、こういうことになるでしょうか?理性と感情を横軸、信と疑を縦軸とし、同情、同感、共感、思考、思想、信仰、イデオロギーなどを、以下に分布させてみました。
 これは単に私の浅薄な理解により各単語から受ける感覚を表したものですから、もっと違う図になると感じる方も多いはずです。

     ・     信  ・信仰  
 イデオロギー    |    ・共感
           |
       同感  |    同情・
(頭)理―――・―――+―――・―――情(心)
           |   直感
           ・思想
      ・思考  |   不信(相対主義)
           疑    ・

 思考・思想を停止すれば、同情も共感へと舞い上がり、やがて信仰に達し、それが理論化されるとイデオロギーと化すのではないかと考えます。イデオロギー闘争に疲れた人は考えることそのものが嫌になり、意味や価値を信じられず、何も決められないという相対主義の状態に陥ります。
 頭で疑いつつ心で信じつつ、頭と心を両方バランスよく働かせることで、信仰やイデオロギーの虚空に舞い上がることなく、相対主義の泥沼に沈殿することもなく、考える葦として人間をやっていける状態を保てるのではないか、と考える次第です。

 さて『戦争論3』の続きを読まねば na85

No.160 119ヶ月前

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