「小林よしのりはいつも当たり前のことを言う」
これは決して悪口ではない。
小林先生は常にブレずに当たり前のことを指摘し、それにいつも衝撃を受ける。
自分ではイデオロギーに捉われずに柔軟な思考でもって思想しようと心がけているつもりであるのに、情けないことに毎回はっと気付かされている。
2年ほど前に初めて参加したゴー宣道場で、「領土と不動産は違う」と小林先生が話された時の衝撃が忘れられない。
誰も気づかずにいた当たり前のことを誰にでも分かる言葉で伝えるのは簡単なようで困難だと思い知る。
すべてを見渡す広い視野、フラットな視点を持たねば当たり前のことすら見えなくなってしまうのかもしれない。
野球の捕手のように、内野も外野も、左翼も右翼も、すべての動きを把握して判断出来る能力を持たねばならないのかもしれない。
集団に絡め取られない個人の強さも必要なのだろう。
ただ、「小林先生は凄えぜ、いつでも当たり前を気付かせてくれるぜ。頼りにしてまっせ」とヘラヘラ笑ってヘラブナ釣りをしながら尻を振っていてはいけない。
せめて「当たり前のこと」はいつでも見抜けるようにならねばならない。
今回のライジング号外を拝読し、それを改めて痛感し、まだまだ固定観念にとらわれている自分を深く恥じ入りました。