sweetsixteen のコメント

    AKB48選抜総選挙に於けるセンターの意義(仮)~ 6 ~

 選抜総選挙の投票制度は、一人一票という制限もない、投票券に湯水のよ
うにお金を使ってくれる思い入れの強いファンが、どれだけいるかによって
も順位が変わってしまう制度で、それは裏を返せば、推してるメンバーへの
想いを形にしているだけで、それが選抜総選挙の熱狂に、一役買っているの
は否定できないのだが、そのような問題点がありながらも、それぞれのファ
ンが、自分の推メンが一番だと思って投票をした結果、得票数に応じて順位
が付けられ、一番多く票数を獲得したメンバーが、センターになる人気投票
だと思っていたのですが、そうとはならなかった。なぜなら、前田敦子がい
たからだ。

 そもそも選抜総選挙は、前田敦子の正統性を証明するために創られたもの
であり、AKB48結成当初から選抜総選挙が行われていれば、また違った結
果になっていたが、時と地位、それに彼女の本気(マジ)が、前田敦子を絶
対的な存在へと成長させ、彼女をセンターに固定することによって、選抜総
選挙は、センターの座をめぐって、運営が決めたセンターと、それに納得が
いかないファンが争う構図となり、運営が決めたセンターにとっては、セン
ターとして相応しいのかどうかを問われる信任投票の場として、他のメンバ
ーにとっては、唯一のセンターに立つチャンスの場になった。しかし、セン
ターに立てる唯一のチャンスといっても、誰にでもチャンスが巡ってくるわ
けではない。

 もしも選抜総選挙がなければ、AKB48は前田敦子と、他のメンバーでし
かなく、前田敦子にライバルが誕生したのかわからないが、彼女のために創
られた選抜総選挙では、アンチの受け皿として、必然的にライバルの存在が
必要になる。そのために、メンバーの中からライバルが誕生しなければなら
なかったが、見事にその座を実力で掴み取ったのが大島優子である。だから
、選抜総選挙で前田敦子以外がセンターに立つには、彼女に対抗できる大島
優子に票が集まる結果、AKB48は、前田敦子と大島優子によるセンターを
めぐる物語になった。しかし、それは彼女にとって、前田敦子を太陽に例え
るならば、月として生きねばならないという宿命を背負った。

               (続く)

No.157 128ヶ月前

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