ハクスリー のコメント

ハクスリー No.103 (2014/04/28 19:49)
反TPP論を読んで感じた危惧が現実のものになりそうです。テレビで、甘利のタガメに血を吸われたような、死にかけた顔を見ると、アメリカの圧力がものすごい事が間接的にわかります。だったら、最初から参加すんなよ。
どうせ、安倍はISD条項、ラチェット条項、非違反提訴に反対と言えるはずはないですし、ますます欧米による植民地化が加速するでしょう。
第一に、推進派は自分が食えなくなるのわかっているのでしょうか。極論をいうと国会議員もいらなくなるんですよ。
私は生物多様性の保全の仕事を始めて、2年目を迎えますが、外来種問題は深刻化していて、予断を許さぬ状況になってきています。TPPは大変、危険性を感じます。
SPS協定ですら問題なのに、TPPを締結したら外来生物の規制すらできなくなります。
屈辱の開国をさせられて、欧化主義にひた走り、より一層、海外から物資を輸入する新しい経済活動、いわゆるグローバル化の進歩で、大部分の外来生物の問題も始まりました。
さて、ある生物がそこに分布するためには、まずその場所になんらかの手段によって繁栄し、生息を持続させて、定着しなければなりません。
地続きの地で分布を広げて行くのは、比較的容易で、移動能力の低い動物群でも長期的にはなんとかなります。
陸域が移動したり、地球寒冷化によって海退したりすると、地続きになる場合があり、そういう陸橋を伝って分布したものが、再び海進して孤立することも多いです。
空を飛べる動物(自力とは限らない)はかなり分布を拡げる能力が高く、全く他の陸地と隔絶したような大海の孤島にも、シダが見られたりするのは、シダの胞子の小ささと軽さを考えれば納得がいきます。
海を泳げたり、流木に乗って運ばれうるような生物、海水に抵抗力のある生物は、海流に乗って分布を拡げます。
移動分散には時間のかかることもあり、その間にエネルギー摂取のできないことが多いので、代謝の高い動物は到達できなくなります。
泳げる哺乳類や飛べる小鳥が、意外に近くの島へも分布を広げがたい要因であり、代謝が低く、海水に抗する爬虫類や昆虫が離党にいるのは、その逆の理由です。純淡水魚や両生類は海流に乗れないので分布を広げにくいのです。
様々な制限要因によって、徐々にゆるやかに分布が変動し、生物相が進化して現在の姿に納まって安定してきたものを、人間が物流に紛れ込ませて、意図的無意識的に分散しせてしまうと、強烈な生態系の撹乱が生じます。
外来生物問題は、自然界の分布変化の速度とルールを無視した結果起こっているのです。
グローバル化が進んで、外来生物が侵入しやすくなり、彼方此方の生態系に害を与えているために、私たち人間は法律という壁を作って水際対策、また現場で駆除をして防除を進めています。
TPPが締結されてしまうと、外来生物法をはじめとした法律が撤廃されて、無制限に外来生物の侵入を許す。より日本の生態系は崩壊する。
安倍のいう「美しい国日本」とは、一体なんなのでしょうか?
自然保護にうるさいニュージーランドやシンガポール、キューバ、南アフリカ、オーストラリア(カンガルー殺しまくってるが)、からの視線では情けないこと、この上ないはずです。

No.104 128ヶ月前

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