こいら のコメント

AKB論、やっと届いたので1時間弱で読んでしまいました。
もともと私はロックが好きな人間で、アイドルにハマり始めたのはAKBではなくてぱすぽ☆(現PASSPO☆)からで、AKBについては秋葉原を拠点にしてる地下アイドル、ぐらいの認識でしかなかったのです。しかし、彼女たちが日本人が昔から持ってる共同体を作る能力と公共性の高さ、それから私心を抑えて努力するストイックさを備えた集団であり、若い世代が彼女たちに影響されて公共性を宿しているんだな、ってことがこの漫画から分かりました。そして「国民的アイドル」が「大衆のアイドル」に変容して行く様子に、いわばお目付役のよしりん先生が戸惑っている様子がよく伝わってきました。
大島優子の将来については、私も先生とほぼ同じ意見です。さらに言えば、芸能界が腐り切った場所ならば、将来は芸能界を捨てて違う世界に羽ばたいてもいいのではないのか、さえ個人的には思っています。彼女はその才能も素質もあると思うから。
PASSPO☆もAKBの集団を維持し公共性を守りストイックな努力を怠らない点は見習ってると思いますが、いかんせん完全実力主義で自己責任が強いという少しアメリカナイズされたところがあるので、果たしてAKBを超える存在になるのか、まだ分からないところがあります。AKBのこれからとともに、いちパッセンジャー(PASSPO☆のヲタの呼び名)として見守っていきますね。
それから、よしりん先生が最近のJ-POPの楽曲に飽きてAKBに行ってしまった、という批判、ミュージシャンを本業とするものとしてしかと受け止めたいと思います。J-POPシーン、とくにロキノン系と呼ばれる今のバンド系の楽曲の中には、歌詞が単なる私小説みたいな自我の発露で終わってるものが少なくないのです。で、AKB以降、若い世代が公共性を認識しはじめたので、歌詞の書き方を「単なる自我の発露」から「公と私の緊張関係の中で揺れる個」にシフトしないと若い世代に聴いてもらえない時代だと思います。若手バンドの弁護をするつもりはありませんが、rocki'n on JAPANをはじめとする音楽関係の雑誌やネット媒体が、ロキノン系と呼ばれるバンドたちを甘やかした結果が今の音楽不況に繋がっていると個人的に思います。
これは是非、『戦争論』みたいに『AKB論2』、『AKB論3』みたいな感じで続編を強く希望します。まだ珠理奈もセンターに立ってないし、らぶたんやみおりんをはじめ、これから主力になるメンバーもよしりん先生には見守って欲しいからです。
長文失礼しました。

No.142 134ヶ月前

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