いよいよ朝夕は秋の風が吹くようになってきました。よしりん師範、木蘭師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、激務が続くかと思いますがどうか自愛くださいませ。今週も配信ありがとうございました。 五輪招致批判・第3の矢、ありがとうございます。今回の「ゴー宣」1本で大企業の代理人としての経済評論家が示す皮算用の酷さと、それに一切モノ申せないマスコミ人や祝賀ムードに騙される大衆の情けなさが浮き彫りとなりました。TPPのリスクを一切考慮の外に置いても2020東京五輪にはこれだけの経済的リスクがあるわけですから、この上TPPが発効したら凄まじい地獄絵図が展開することでしょう。 政府が公共投資でインフラ整備をやって実際に雇用拡大・所得増加・消費増加といった成果が出るのは、ブルーオーシャンつまり新分野への事業展開として投資する場合だけでしょう。全国の大都市が悉く空襲で焼け野原となった敗戦後の再建は政府や建設企業にとって無人の野を拓くようなブルーオーシャンだと言えました。また人々の生活再建に伴う必需品の需要拡大・消費増加は製造業や商社にとってもブルーオーシャンでした。しかしその需要が満たされてしまうと建設業は地方も開発したいと言い始め、製造業は海外市場に打って出たいと言い始めます。戦災からの復興が終わってインフラ建設も必需品製造も需要より供給が多く競合相手がひしめき合うレッドオーシャンに突入していく転換点で開催されたのが1964東京五輪だったと思います。五輪開催の束の間の需要増が終わってしまえば企業は再びレッドオーシャンに引き戻され、五輪景気のリバウンドによる不況はより深刻になったわけです。 ではその後政府が主に建設需要を作り出すため行った公共投資はどうだったでしょうか。未開発の地方はブルーオーシャンだと見た田中角栄の列島改造では、交通インフラ整備によって大都市への人・モノ・カネの集中が逆に加速し、乱開発によって地方の魅力も損なわれて衰退したことを見れば失敗だと言えます。日米構造協議で内需拡大を義務付けられたことによる箱物・レジャー施設の乱造では、元々レッドオーシャンなところに投資したわけですから投機マネーだけが舞い上がってバブルを起こし、崩壊して長期不況に繋がりました。ゆえにアベノミクスの列島強靭化(地方の魅力減殺・災害も防げず)も2020東京五輪(経済効果は内外関連企業のみ)もリニア新幹線(東京一極集中加速・事故リスク・電磁波健康被害)も全て過去に失敗が明らかなものであり、その上公共事業の外資への開放も進んでおり、TPPがこれを加速させるためさらに悲惨な結果となるでしょう。 現在の日本はあらゆる業種で内外の企業が日本国内の少ないパイ(需要)を奪い合っている超レッドオーシャンであるため、大企業ほど海外展開して国内を衰退・空洞化させています。そんな中で数少ないブルーオーシャンは脱原発関連事業(原子炉廃炉・汚染水処理・汚染地域除染・新エネ開発)だと思われ、真の被災地復興という観点からも政府と国内企業が今こぞって取り組むべき事業なのですが、旧戦勝国によるIAEA支配から脱却できずぐずぐずしている間にTPP・FTA・EPAが発効したらこれも欧米や中国の企業にさらわれるでしょう。今からでも遅くないので政府は汚染水問題を全世界に公式に情報公開して五輪開催を辞退し、脱原発関連事業への投資を開始すべきだと考えます。 「ザ・神様」は今回もいいですね。単なるペット系の愛されキャラだと思っていたオオナムチが見せた危険を顧みない献身(実はスセリの入れ知恵でズルしている)と略奪的駆け落ちという意外な勇気についにスサノオはオオナムチを娘婿として認めたわけです。骨までしゃぶろうとする米国を親として崇めるような不気味な献身を続ける日本は、そろそろオオナムチ的な勇気を発揮して大国の主として立たないといけないのですが…。 究極のアメポチをトップに頂いている今の日本には無理か na85
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いよいよ朝夕は秋の風が吹くようになってきました。よしりん師範、木蘭師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、激務が続くかと思いますがどうか自愛くださいませ。今週も配信ありがとうございました。
五輪招致批判・第3の矢、ありがとうございます。今回の「ゴー宣」1本で大企業の代理人としての経済評論家が示す皮算用の酷さと、それに一切モノ申せないマスコミ人や祝賀ムードに騙される大衆の情けなさが浮き彫りとなりました。TPPのリスクを一切考慮の外に置いても2020東京五輪にはこれだけの経済的リスクがあるわけですから、この上TPPが発効したら凄まじい地獄絵図が展開することでしょう。
政府が公共投資でインフラ整備をやって実際に雇用拡大・所得増加・消費増加といった成果が出るのは、ブルーオーシャンつまり新分野への事業展開として投資する場合だけでしょう。全国の大都市が悉く空襲で焼け野原となった敗戦後の再建は政府や建設企業にとって無人の野を拓くようなブルーオーシャンだと言えました。また人々の生活再建に伴う必需品の需要拡大・消費増加は製造業や商社にとってもブルーオーシャンでした。しかしその需要が満たされてしまうと建設業は地方も開発したいと言い始め、製造業は海外市場に打って出たいと言い始めます。戦災からの復興が終わってインフラ建設も必需品製造も需要より供給が多く競合相手がひしめき合うレッドオーシャンに突入していく転換点で開催されたのが1964東京五輪だったと思います。五輪開催の束の間の需要増が終わってしまえば企業は再びレッドオーシャンに引き戻され、五輪景気のリバウンドによる不況はより深刻になったわけです。
ではその後政府が主に建設需要を作り出すため行った公共投資はどうだったでしょうか。未開発の地方はブルーオーシャンだと見た田中角栄の列島改造では、交通インフラ整備によって大都市への人・モノ・カネの集中が逆に加速し、乱開発によって地方の魅力も損なわれて衰退したことを見れば失敗だと言えます。日米構造協議で内需拡大を義務付けられたことによる箱物・レジャー施設の乱造では、元々レッドオーシャンなところに投資したわけですから投機マネーだけが舞い上がってバブルを起こし、崩壊して長期不況に繋がりました。ゆえにアベノミクスの列島強靭化(地方の魅力減殺・災害も防げず)も2020東京五輪(経済効果は内外関連企業のみ)もリニア新幹線(東京一極集中加速・事故リスク・電磁波健康被害)も全て過去に失敗が明らかなものであり、その上公共事業の外資への開放も進んでおり、TPPがこれを加速させるためさらに悲惨な結果となるでしょう。
現在の日本はあらゆる業種で内外の企業が日本国内の少ないパイ(需要)を奪い合っている超レッドオーシャンであるため、大企業ほど海外展開して国内を衰退・空洞化させています。そんな中で数少ないブルーオーシャンは脱原発関連事業(原子炉廃炉・汚染水処理・汚染地域除染・新エネ開発)だと思われ、真の被災地復興という観点からも政府と国内企業が今こぞって取り組むべき事業なのですが、旧戦勝国によるIAEA支配から脱却できずぐずぐずしている間にTPP・FTA・EPAが発効したらこれも欧米や中国の企業にさらわれるでしょう。今からでも遅くないので政府は汚染水問題を全世界に公式に情報公開して五輪開催を辞退し、脱原発関連事業への投資を開始すべきだと考えます。
「ザ・神様」は今回もいいですね。単なるペット系の愛されキャラだと思っていたオオナムチが見せた危険を顧みない献身(実はスセリの入れ知恵でズルしている)と略奪的駆け落ちという意外な勇気についにスサノオはオオナムチを娘婿として認めたわけです。骨までしゃぶろうとする米国を親として崇めるような不気味な献身を続ける日本は、そろそろオオナムチ的な勇気を発揮して大国の主として立たないといけないのですが…。
究極のアメポチをトップに頂いている今の日本には無理か na85