童人 のコメント

 小林先生、スタッフの皆さんこんにちは。

 『はだしのゲン』は、小学生の頃に学校近くの児童館で読み漁りました。僕が初めて「戦争」というものを知ったのは、この作品だったと記憶しています。小林先生の『戦争論』を読むまでは、僕の中で「戦争と平和」の問題を考える一つの指針でした。

 作品終盤には、多くの方が指摘されているように「反天皇」のイデオロギー色が強くなり(時代背景を考えると、仕方なかったかもしれませんが)、今読み返すと「ちょっとナァ」と思ってしまいます。

 ただ、それでも評価しなければならない点があります。それは、あの時代に「明確にアメリカを批判していること」です。

 作品の中で、道端でマッカーサーが帰国したことを嘆いてる男性が出てくるのですが、それに対してゲンやその仲間たちは、「マッカッカが何だ!」と一蹴しています。敗戦によって牙を抜かれ、国民が一気に親米へと傾く時代情勢の中、原爆を落としたアメリカに媚を売らない姿勢だけは、認めなければならないのかもしれません(これは、小林先生の感覚とかなり近いものを感じます)。

 所謂保守派は、『はだしのゲン』を否定するでしょうが、彼らにそんな資格はないと思います。戦後60年以上が経ち、様々な真実が明らかになった今でも、当時の日本国民と同じく「アメリカべったり」をやめられないのですから……

No.50 129ヶ月前

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