今回も衝撃のゴー宣を始めとして特濃コンテンツの配信、ありがとうございました。よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、お疲れ様でした。 よしりん師範の7月17日のブログにはこんな一文がありました。「父からは弱者への眼差しと公共心を学び、母からは個人主義と快楽主義を学んだ」 ゴー宣にはよしりん先生のご両親のことが度々描かれています。「あんたには生命保険をいっぱい掛けてるから、いつ死んでもよかとよ」と先生の母が少年よしりんに宣言するシーンは何度も描かれ、また休みの日に家族全員が遅くまで寝ている絵を描いたり赤旗新聞から切り抜いた記事で自由研究を書いたりした少年よしりんに世間体を気にして怒ってもいました。逆に先生の父は寒い日に少年よしりんを抱いて火鉢の熱で温めてくれたりする優しい父のイメージが印象的です。そして理想主義の父と現実主義の母が何かにつけて喧々諤々の論争をし、それを喧嘩かと思って心配そうに見ているシーンもありました。しかしまた最近の道場やブログでは先生の父がしょっちゅう麻雀でジャラジャラと大きな音を立て「うるさくて勉強ができない」と訴えると窓から放り捨てられたというエピソードも明かされ、当然ですがきっちり二分できるわけでもなく、ただよしりん師範の打たれ強さの秘密が判りました。つまり、理想主義と現実主義、公共心と快楽主義、優しさと厳しさをそれぞれ体現する両親が二人とも自分を貫く強さを持っていたから、そのハイブリッドとしての強く優しくすぐれたバランス感覚を持つよしりん師範が出来上がったのだと思います。そして「わしが自ら学んだものは、仕事に対する情熱と執念である。これだけは両親にはないものだった」にもつながっていくのだと思います。だからよしりん師範はきっと両親への感謝は十分されていると推察します。 よしりん師範は母のためにマンションを買い、金銭的援助もし、旅行には何度も連れていき、服や品物も買い与えと、現代の生きることさえ厳しくなってきた世の中においてはすでに十分尽くされています。それに死期が近づくまで好きなことをして過ごせるのは大変幸せなことだと認識した方が良いと思われます。また好きなことをしていればナチュラルキラー細胞が強化され、癌細胞を破壊しつくして寿命が延びるかもしれません。この上母を最期まで面倒見るなんて言ったら、逆に、徹底して偽善を排してきたゴーマニストのイメージが崩れます。 結局子供は成長期に親が接してきたとおりにしか接することができないのかもしれません。それは親の死に際しても言えると思います。”私”を貫いた人の最期を優しさに溢れた介護で接して”公共心”を示せと言われても納得がいかない気がします。よしりん師範の場合は優しい父君の方が長生きされたのならまた対応が変わったかもしれません。そういう意味で仕事にかまけて(言い訳にして?)子供を放置してきた父親は覚悟した方がいいわけです。 TPPへの参加が決まり豊かさが失われて共同体も破壊され尽くし世の中がもっと生き辛くなれば、一部の富裕層を除いて現在の偽善にまみれた看取り観も木端微塵に砕かれていくでしょう。すでに現代日本の高齢者の最期は、病院でチューブだらけになって無理やり生かされて死を迎えるか、アパートの一室で孤独死かのどちらかになってきています。ゴー宣には何度も「人間死ぬときは一人だ」という台詞とコマが出ており印象に残っています。 運も才能も平等でなく人格も様々な人の世に、秩序と品性を保っていた最低ラインをTPPが突破するか na85
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今回も衝撃のゴー宣を始めとして特濃コンテンツの配信、ありがとうございました。よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、お疲れ様でした。
よしりん師範の7月17日のブログにはこんな一文がありました。「父からは弱者への眼差しと公共心を学び、母からは個人主義と快楽主義を学んだ」
ゴー宣にはよしりん先生のご両親のことが度々描かれています。「あんたには生命保険をいっぱい掛けてるから、いつ死んでもよかとよ」と先生の母が少年よしりんに宣言するシーンは何度も描かれ、また休みの日に家族全員が遅くまで寝ている絵を描いたり赤旗新聞から切り抜いた記事で自由研究を書いたりした少年よしりんに世間体を気にして怒ってもいました。逆に先生の父は寒い日に少年よしりんを抱いて火鉢の熱で温めてくれたりする優しい父のイメージが印象的です。そして理想主義の父と現実主義の母が何かにつけて喧々諤々の論争をし、それを喧嘩かと思って心配そうに見ているシーンもありました。しかしまた最近の道場やブログでは先生の父がしょっちゅう麻雀でジャラジャラと大きな音を立て「うるさくて勉強ができない」と訴えると窓から放り捨てられたというエピソードも明かされ、当然ですがきっちり二分できるわけでもなく、ただよしりん師範の打たれ強さの秘密が判りました。つまり、理想主義と現実主義、公共心と快楽主義、優しさと厳しさをそれぞれ体現する両親が二人とも自分を貫く強さを持っていたから、そのハイブリッドとしての強く優しくすぐれたバランス感覚を持つよしりん師範が出来上がったのだと思います。そして「わしが自ら学んだものは、仕事に対する情熱と執念である。これだけは両親にはないものだった」にもつながっていくのだと思います。だからよしりん師範はきっと両親への感謝は十分されていると推察します。
よしりん師範は母のためにマンションを買い、金銭的援助もし、旅行には何度も連れていき、服や品物も買い与えと、現代の生きることさえ厳しくなってきた世の中においてはすでに十分尽くされています。それに死期が近づくまで好きなことをして過ごせるのは大変幸せなことだと認識した方が良いと思われます。また好きなことをしていればナチュラルキラー細胞が強化され、癌細胞を破壊しつくして寿命が延びるかもしれません。この上母を最期まで面倒見るなんて言ったら、逆に、徹底して偽善を排してきたゴーマニストのイメージが崩れます。
結局子供は成長期に親が接してきたとおりにしか接することができないのかもしれません。それは親の死に際しても言えると思います。”私”を貫いた人の最期を優しさに溢れた介護で接して”公共心”を示せと言われても納得がいかない気がします。よしりん師範の場合は優しい父君の方が長生きされたのならまた対応が変わったかもしれません。そういう意味で仕事にかまけて(言い訳にして?)子供を放置してきた父親は覚悟した方がいいわけです。
TPPへの参加が決まり豊かさが失われて共同体も破壊され尽くし世の中がもっと生き辛くなれば、一部の富裕層を除いて現在の偽善にまみれた看取り観も木端微塵に砕かれていくでしょう。すでに現代日本の高齢者の最期は、病院でチューブだらけになって無理やり生かされて死を迎えるか、アパートの一室で孤独死かのどちらかになってきています。ゴー宣には何度も「人間死ぬときは一人だ」という台詞とコマが出ており印象に残っています。
運も才能も平等でなく人格も様々な人の世に、秩序と品性を保っていた最低ラインをTPPが突破するか na85