本日発売のSPA!ゴー宣232章「保守とはなにか?リベラルとは?」の感想です。 冷戦時代の資本主義陣営が「右」、社会主義・共産主義陣営が「左」という未だに残っている認識を、資本主義経済に移行しても王制を否定し、廃止した国は左翼国家、経済体制は関係ないと明解に断じて下さってありがとうございます。王制を廃止して歴史が分断されている中国もロシアもフランスも、フランスの人権宣言と同じ趣旨の独立宣言を掲げたアメリカも、全て左翼国家。歴史を分断してまでも、廃止したくなるほどの王制とは、一握りの勝者と膨大な敗者の生じる「自由」の行き着く先と発想が同じであり、「平等」によって勝者に規制を与えるのは、王を引きずり下ろす発想であるように思います。アメリカで「自由」と「平等」が争っているのは、フランスに借りてきた理念を内在化するための実験であり、しかも双方が絵空事であるならば、人権イデオロギーに基いたキャンセル・カルチャーの愚は明らかで、慣習というルール感覚を醸成できる歴史の連続性を保つことの重要性が、さらに際立ちます。天皇制は、廃止したくなる勝者と敗者の王制ではなく、八百万の神を天照大御神が緩やかに束ねるものである故に、時代の変化に対応して修繕してゆくバランス感覚が内包できる。歴史の連続性は、天皇制と不可分であり、男系男子限定の原理主義を保守と勘違いしている輩は、日本の厖大な知恵の蓄積を根こそぎ枯らそうとする不遜、キャンセル・カルチャーに気づいているのでしょうか。
チャンネルに入会
フォロー
小林よしのりチャンネル
(ID:60928380)
本日発売のSPA!ゴー宣232章「保守とはなにか?リベラルとは?」の感想です。
冷戦時代の資本主義陣営が「右」、社会主義・共産主義陣営が「左」という未だに残っている認識を、資本主義経済に移行しても王制を否定し、廃止した国は左翼国家、経済体制は関係ないと明解に断じて下さってありがとうございます。王制を廃止して歴史が分断されている中国もロシアもフランスも、フランスの人権宣言と同じ趣旨の独立宣言を掲げたアメリカも、全て左翼国家。歴史を分断してまでも、廃止したくなるほどの王制とは、一握りの勝者と膨大な敗者の生じる「自由」の行き着く先と発想が同じであり、「平等」によって勝者に規制を与えるのは、王を引きずり下ろす発想であるように思います。アメリカで「自由」と「平等」が争っているのは、フランスに借りてきた理念を内在化するための実験であり、しかも双方が絵空事であるならば、人権イデオロギーに基いたキャンセル・カルチャーの愚は明らかで、慣習というルール感覚を醸成できる歴史の連続性を保つことの重要性が、さらに際立ちます。天皇制は、廃止したくなる勝者と敗者の王制ではなく、八百万の神を天照大御神が緩やかに束ねるものである故に、時代の変化に対応して修繕してゆくバランス感覚が内包できる。歴史の連続性は、天皇制と不可分であり、男系男子限定の原理主義を保守と勘違いしている輩は、日本の厖大な知恵の蓄積を根こそぎ枯らそうとする不遜、キャンセル・カルチャーに気づいているのでしょうか。