くぁん のコメント

『丘の上の愛』は自分的に浜省の中でも1、2を争う好きな曲ですね♪どこかやはり時代性を感じるし(発売当時は中学生か?)、ただただ金持ち男の冷たい腕を振り払って、貧しくて夢しかない(実質何も無い)若人の元へ走って行け!と、その貧しい青年と自分を重ね合わせて聴いていた男は当時多かったのでは(自分もその1人)?そう!『何も無い』ということを最大の武器にして。

ダスティン•ホフマンの映画『卒業』のラストシーンは上映当時は感動的に受け取られていたと思うが、80年代に入ると「あの花嫁(キャサリン•ロス)を乗せたバスは不幸行きのバスだ」みたいなことを言う人が増えてきていた気がする。自分も徐々にニヒってきて、偉そうにそんな事を周りに言っていた記憶がある。

『卒業』の男は、丘を駆け上がって花嫁を奪いに行った(良いか悪いか?はおいといて笑)。『丘の上の愛』の男はきっと、ずーっと丘の下にいる。『何も無い』自分こそが"真実の愛"の相手のはずだから…と根拠もなく驕り高ぶり、気が気では無いはずなのに、決して駆け上がって行こうとはしない。こうして世の中の男共は、徐々に丘の上から駆け降りてこない女を勝手に恨むようになっていった気がする。

この曲を初めて聴いてから30数年以上経つが、その間に徐々に感じてきた世の中の"男のルサンチマン"の膨張感。その正体とは?決して人の事を偉そうに言える立場ではないのだが、もしかしたらこの歌は、ダメな男を大量に生産しちゃったのかも…そんなモヤモヤと感じていた違和感を、今回の『歌謡曲を通して〜』をきっかけに自分なりの答えを出してみました。だ〜い好きな曲なのになぁー(困)☆浜省ごめんなさい!

No.144 7ヶ月前

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