希蝶 のコメント

 …大分遅くありました。今回の名古屋DOJOの感想です。

 最初のよしりん先生の話の、「一期一会」の精神で、どこで倒れてもいいから、後進を育てるという話に感動しました。「巨人の星」の話もありましたが、たしか星一徹は、坂本龍馬のように、死ぬときは前向きに倒れるように、飛雄馬を育てたとか言っていたような。
 そのあとの大須賀さんや茅根さんのコメントなども興味深かったです。人権と結びつく方向によって、生命至上主義やキャンセル・カルチャーが盛んになったりする、とか、歴史とバランスをとらないと、「まちがいリベラルになる」、といった話など。

 大谷翔平さんの通帳の話と、「理性」や「人権」が宗教であるという箇所も印象に残りました。
 確かに人間は、自分が神で絶対だ、という思想には耐えられないようにできているのかも、です。

 白河法皇は、賀茂川の水と僧兵と、さいころ以外は自分の思い通りにできると豪語したそうですが、賀茂川とかさいころのことを気にかけているところは、自然の恵や災厄、そして運勢を信じていたのかも知れないな、ということを思いました。

 私は白河院やそのあとに現れた平清盛とか、(そのあとに登場した)足利義満のような唯我独尊みたいな権力者にはなれそうもないので、大谷翔平さんが銀行の通帳を自分で見たことがないという話がイメージしにくかったりします。

 いちおうDOJOのよしりん先生の話を補足をすると、
 フランス革命で最後まで政争に勝ち拔いた「ジャコバンクラブの山岳派」の中の、過激派であるエベールが、(西暦では)1793年11月10日に第一回目の「理性の崇拝」をおこなったとあり、エベールが翌年3月に処刑されると消滅した、とあり(山川出版社の「世界史用語集」にはそう書いてあります)

 その後、同じ山岳派の中道派(らしいです)のロベスピエールが「最高存在の祭典」を1794年の5月からおこなったのだそうです(エベールのとどこが違うんだ、というような話ですが)。
 ロベスピエールが、さらに革命を進行しようとか述べた結果が、同年7月のテルミドールの反動で、山岳派が倒され、恐怖政治が終わり、総裁政府になり、その十年後、ナポレオンが…となるのですが。
 人間は、極端なやりすぎにも耐えられないみたいです。しかし、その過程で失われたしまったもののことを考えると…日本もキャンセル・カルチャーで、そんなふうにならぬことを願います。

 (唐突ですが)鉄道の廃線とかも、バスの運転手とかの2024年問題とかもひょっとしたら…人権に名を借りた文化破壊なのでは、と。

 あと、脳右半球の話で、私も理屈や論理でものを考えてしまいがちなので、美しい絵を見て感動するとか、悲しい話を聞いて悲しむとか、そういう感性を磨かないといけないな、とも思いました。

 全体として、興味深い話だった、とても盛り上がっていた、…というのは、右半球の知覚としては単純過ぎるのでしょうか?文化と理念は一致せず、整合性をつけようとすると、軋轢が生じるものだから、ある程度の曖昧さこそが伝統的で、保守的なものなのかも知れない、ということを思いました。

 とりあえずはこんな感じです。

No.76 7ヶ月前

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