mantokun のコメント

ゴー宣はあくまでリアルの論戦を描いているので、手法や漫画表現的に戦闘漫画と似通っているところがあっても、そのような作品として読んだことはないなあ、というのが私の感想です。
確かに初期の頃「死闘編だ」というセリフが描かれたコマがありましたが、小林先生はある時期までは繰り返し「わしは純粋な創作の世界に戻りたい」と言われていたと思います。しかし、現実世界で知識人があまりにおかしなことばかり言っていて、任せられる人がいないから自分が戦うしかないのだと。ゴー宣の戦いはずっと「やむにやまれぬ戦い」であり、それは小林先生だけでなく、読者である私たち自身も、今を生きる日本国民として、我が事として捉えるべき戦いだと受け取りながらゴー宣を読んできました。

鳥山明先生のことで言うと、今回のライジングでの戦闘漫画と格闘漫画の違いには目から鱗でした。(ちなみに、おぼっちゃまくんの裏番組だったドラクエのアニメはダイの大冒険ではなく、勇者アベル伝説の方ですね。打ち切りで意味不明なラストだったので、逆によく覚えてます笑)
私もモロにドラクエ、ドラゴンボール世代で子供の頃は大好きだったのですが、やはりハマっていたのは中学生くらいまでだったように思います。今回鳥山先生に国民栄誉賞まで取り沙汰されているのを見て、「キャンセルカルチャーで人権が大事とか、薄っぺらくて嘘くさい良い子ちゃんぶったことを散々言ってても、戦闘大好きな人間の本性は隠せないんだな〜」と、興味深く見ていたところでした。アラレちゃんやドラクエのデザインだけでも確かに偉業ですが、国民栄誉賞となると海外で今でも大人気のドラゴンボール(戦闘漫画になってからの)を評価してのことでしょうから。海外の権威に弱いところも、いかにも日本的です。

しかし、不思議なことに私自身、鳥山先生の訃報後に懐かしく思い出すのは、アラレちゃんや初期のドラゴンボール、ドラクエシリーズ初期のイラストの数々でした。
また、「意識的・具体的に、戦争というものは人類が生存し、国家が存在する限り、なくならないと描いた」『戦争論』は本当に衝撃でしたし、18歳だった当時は2時間ほどで読みきり、放心状態になりました。人生で一番影響を与えられた漫画は、幼少時から読んでいた手塚治虫作品(ブラックジャックや鉄腕アトム、どろろなど)と並んで『戦争論』が不動です。
そういえばこの10年はゴー宣や辻説法など、漫画は小林よしのり作品しか読んでいないかも…。「夫婦の絆」は単行本待ちなので、ずっと皆様の感想が見られなくて寂しいです。単行本の発売を心待ちにしています♪

No.87 6ヶ月前

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